第34話 最適化

後出しで条件を出してくる取引先があり、しかも追加料金を払わない事もある。

そして条件を飲むと経営者が「俺ならこう言って断る」と後出しで怒鳴る。

断れば「俺ならこう言って受けて追加料金をもらう」と怒鳴る。

結果、最適化され見積もりを吹っ掛けて断る様に仕向ける様にしている。


「一から十まで指示待ちか?」と経営者が怒鳴る。

だが指示以外の事をすれば「誰の許可を得てやったんだ」と怒鳴る。

損失出れば自腹まであるので最適化され待ちに徹する様になった。

指示されたなら怒鳴られても自腹はないのだから。


色々最適化され、他人事の様にやる気のない対応しかしなくなり久しい。

どちらにしろ後出しで怒鳴られるのだ。

真剣に取り組んだら病んでしまう。

ビジネスパーソンとしては失格だが、サラリーマンとしては正解だろう。

何しろサラリーの金額に成果を出しているのだから……。


「人を無能と罵るなら、有能な人物を雇いやがれ!お前の出す給料で雇えると言うならな!」

ロバの耳、ロバの耳


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愚痴を煮詰めたもの 弓納持水面 @yuminaduki

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