「I ruN to thE weSt」

るいたにかげ

「I ruN to thE weSt」

シベリア鉄道の車窓から見える

バイカル湖の波は立ったままで凍っていた

純白の雪景色

食堂車の金髪の女が入ってきて

サンドイッチはいかがと訪ねてきた

断って読んでいた

ドストエフスキーの本を見せた

彼女は頷いて

シェイクスピアもいいとこたえた

俺は外をみる

今までに見たこともない

息を呑む美しい山々が見える

俺なりにつくりあげる人生が

始まろうとしているような気がしていた

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

「I ruN to thE weSt」 るいたにかげ @ruitanikage

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

カクヨムを、もっと楽しもう

この小説のおすすめレビューを見る

この小説のタグ