「LoSer」

「LoSer」

まったく眠れずに朝をむかえた

久しぶりにブコウスキーの詩集をめくると

それは夜ふけのカウンターパンチだった

画家の友人の絵にも驚いて

世界がひっくり返ってしまったのだ

オーケー

ここで濃いめのコーヒーを飲もう

私はリル・ピープの音楽をよく聴く

彼がなぜあんなにも多くの

若者の心をつかむのか

彼の孤独、鬱病、自殺への葛藤

言葉にできないいらだち

Hip Hop界のカート・コバーンと呼ばれた男

私は若者を理解したいと思っている

私がまだティーンエイジャーだったころ

ほどんど日々は無力だった

かなりの数のバイトをクビになり

かるく30以上の仕事をしてきた

渋谷のイタリアンの料理人だった私が

だすパスタはほとんどがこげていた

レシピはめちゃくちゃだ

それでも3日持ちこたえた

客はよくたえた、、、

ベンチャー系の会社では

10時出勤なのだが夕方になって

出勤していたこともよくある

まさに奇跡の遅刻というやつだ

上司と話すことはまったくの無駄だった

無駄なのは私なのだが、、、

私はほとんどあきらめて

闇のバイトに手をだしたことさえあった

自殺未遂もある

幸い失敗に終わった

さらに最後の極めつけは

精神病に襲われたときた

私は見ごとな敗北者だと思う

だがまだ立っている

自分の足で

立っているだけかもしれないが

人生は残酷だ

それでも生きなければならない

経験からかつらい時はベッドから

でないようにすると

安心が得られることを知った

多くの無駄な時間を部屋で過ごした

息さえしていれば良いとさえ

思えるようになっていった

私よりひどい人間もそうそういないだろう

だから安心してくれたまえ

君は君のままでほとんどパーフェクトだ

君の後には私がついている

生きている限り言葉で君を支えよう

私のことを笑わないでおくれ

君に心からの握手を送る