贄人の池奥の社に残されたメモ

―  ―――     ―   ―――― ――   ― ―


本当にくそったれだ


神は殺した

正直、肩透かしだった


これで帰れると思った




黒幕はすみれだった



あの女

ふとしたきっかけで外の世界を見て

幸せそうにしてる現代人を憎み

こっちの世界へ迷い込ませ

必死に生き残ろうとしてる俺達を嘲笑って楽しんでやがった


絶望して死ぬのを見るのが愉快と笑ってやがった


本来であればこの世界はこのまま固定され

悠久の時を過ごす筈だったらしい


まぁべらべら喋った後すみれは悪霊化したが

相手にもならなかった


村長の所に連れて行き、打ち付けて、村長共々ずっと苦しむようにした



この世界がどうなるか解らない

だが、全ての化け物は駆逐したはずだ

化け物共が復活するかはどうかは解らないけどね


だが、すみれを弱体化させた事で、元の世界への扉が開いた



俺は今からすみれの被害者の遺品を持ち、外へと出る




願わくば俺が残したメモを読み、生き残れた人がいる事を信じて


―  ―――     ―   ―――― ――   ― ―

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