第4話(忠政)

「…さて、あの正室お由をどうするか…」

お由は、威張るし、年上なので、気の弱い忠政は振り回されている。

(何かと作戦があるのか…)

じっくり考え、まず帰ろうと思った。

が。

辺りはすでに真っ暗である。

(…どこで寝ようか…)

そのまま戸惑った状態で寝ていたようで、朝になっていた。

(……………城ってどっちだ?)

実は、忠政は凄い報告音痴である。

人々に城の方向を教えてもらいながら、夕方頃にやっと城へ辿り着いた。


「お由と離婚したい」

忠政は家臣、竹内信綱の息子、竹内定綱に相談。

「離婚…大石家は反対するでしょうね。下手したら戦になります。こっそり、お由を暗殺することも可能ですが…どっちにしろ戦になると思います。どうしますか、殿?」

「そうだな…人はこっちの方が多い。戦うか」


そして、1ヶ月後。

戦の準備が整った(幕府に怪しまれながら、でも手は出されなかった)。

忠政はお由に離縁すると言った。

お由は反対しながらも、家臣に何か言われて渋々受け入れ、帰った。


数週間後。T藩の兵士がK藩にやって来て、農民約30人を殺した。

そこはお香が住んでいた地域で、お香の母も殺された内の一人。

さらに、柴樹家の城、S城周辺の武士も70人程暗殺。

(やっぱり…)

何もしなければ、K藩はT藩に飲み込まれる。K藩も挙兵。

Rヶ原で決戦が行われた。その日は雨で、暗い。

T藩は戦力25000。K藩は戦力45900。勝ち目は十分にある。

が。

兵士はT藩がすごく強く、開始一時間でK藩の戦力は39000まで減少。

一方T藩の戦力は24600とほぼ変わっていない。

スキルはあっちが上の様だ。

開始5時間でK藩の戦力は2万を切ったが、T藩は23800。越されてしまった。

もう駄目かと思ったが。

雷が大石家の本陣を直撃。

お由の兄、















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大名と農民 額田兼続 @Nekofuwa-jarashi

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