第2話 授かった新たな力

「う…うぅん……ここは…?」

 双星が目を覚ますとそこは目が痛くなるほど白い空間だった。

「おぉやっと起きたか」

 ヒゲまみれのハリーポッターに出てくるような小汚いあのおじさんのような見た目をした男が顔をのぞかせる。それに驚いた双星は後退り

「誰だよあんた!!」

 すると小汚いおじさんは自分に指を指し

「わからない?神様だよ」

「そんな小汚い神様はいない!!」

 それを聞いた神様風の男は怒りながら

「神様だっていろいろな種類がいるんだよ!新興宗教ができるたび他の神に押し付けられるんだから忙しくて風呂も入れないんだよ!!」

 それを聞いた創生は何も言えず「そうか…」としか言えなかった

 そして双星は話を戻し

「で、何で神様がここにい…はっ!まさか……」

 そして双星は頭を抱えて

「俺もしかして死んじゃった!?」

「そうだ」

 ショックを受ける双星に神様は容赦なく

「逆に珍しいよ?"ここは俺に任せて先にいけ!"みたいなこと言うやつはたいてい潔く死ぬけどお前みたいに醜く喚くやつは」

 神様がやれやれというふうに言うと

「で、俺は天国行きだろ?天国はどこなんだ?」

「お前のその主人公に全く見合っていない性格は何なの?」

 図々しい双星に神様は呆れながら

「まぁ話を聞け、お前たちに襲いかかってきたのは特撮ヒーロー"クウガマン"の敵である"アンデット"なんだ」

 クウガマンとは五百年周期で蘇り人類の殲滅を目論むアンデットを同じく五百年周期で現れるクワガタベルトに認められた現代のクウガマンである"森塚空真"が人々を守るという特撮ヒーロー番組というのが双星たちの常識・・・・・・・だ。

「なんでテレビ番組の敵が現実世界に襲いかかってるんだよ?」

 双星が神様に問い詰めると

「そう!問題はそこなんだ!!なぜ空想の敵が襲ってくるのか!なぜ違う世界から敵が来るのか!そして俺は一つの仮説を立てた!」

「その仮説とは…?」

 双星がごくんとつばを飲むと

「世界線の境界を破壊しようとするものが現れている…!」

 双星が世界線とは何かを説明するように求めると神様はこういった


 世界線とはある人物が二択の選択をし、一方を選択したとしても、もう一方の選択肢は消滅せず、可能性の未来として進み続けるというものだ。そしてその世界線にはクウガマンやクウガマンの後継ヒーローの竜馬りゅうまの世界線もあるという


「お前に力を授ける。だから全ての世界線のヒーローを消滅してきてくれ!」

「待て待て待て待て!!!なんで全てのヒーローを倒すんだよ!!」

 双星の言う通りそんなことをすればどんなことになるのかはわからないがかなりやばいことになるのかは赤ちゃんでもわかる

「その世界線の主人公が消えることでその世界線は消滅する、それと同時に全ての悪も滅びるということだ」

「だからって…」

 やると言わない双星にしびれを切らした神様は

「ごちゃごちゃ言うな!力は授けた!早く帰れ!!」


ドン


 神様が双星を押すと双星の真下には穴ができ、双星は、まっすぐに落ちていった

「ふざけるなぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!」

 そして双星は力を授かり現世に戻っていった。

 そしてこれがこの男の物語の始まりだった



 



  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

パラレルスクワット 虫成オーム @20080524

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

フォローしてこの作品の続きを読もう

この小説のおすすめレビューを見る

この小説のタグ