第97話 カルピス、ブッシャー!

「だ、だめですぅ……そんなとこいじっちゃ……」


 俺はレイスが男の娘だと思っていたんだが、ショタっぽい顔がどんどん紅潮してゆき、ゼル姉さんのいやらしい手つきの前に甘い声を漏らしていた。

 

「あっ、あっ、ああんっ!」


 レイスはゼル姉さんに揉まれ、悶絶するかのようにピンと身体を反らして、顎が上がり涎を口の端から垂らしている。


「マジか……」


 ゼル姉さんは引き続き、性別不詳のレイスの胸を揉みしだいて、判定が済んだみたいだが手つきはこねこねしていて終わることがない。


「ゼル、ちょっとやり過ぎだ」

「ん? なぜダメなんだ? トウヤはいつも私の乳首をいじったり、吸ったり、舌で転がしたりしてるだろう。それをこいつに試してみただけだぞ」


 なんも言えねえ……。


 俺がゼル姉さんのおっぱいが好きなのをいきなりレイスにバラされてしまう。多分、俺の顔も羞恥のあまり、レイスと同じように赤くなっていることだろう。


 そのとき、ゼル姉さんの頭上に豆電球のような物が灯ったような気がした。


「こいつ、女だ……」

「えっ!?」


 ゼル姉さんはレイスのパーカーのような衣服の裾を掴んで捲りあげる。だぼっとしたパーカーからきめの細かい白い肌が露わになった。見えたおへそが小柄な身体つきと相まって、かわいさを強調する。


「ら、らめれすぅ……男の人に肌を見せるなんて……」


 レイスはゼル姉さんに捕らわれ、もぞもぞと身体をくねらせ、俺に肢体を晒されることを嫌がっていた。


 だがレイスが嫌がる仕草が俺の欲情を刺激してしまう。


 裾が上がるにつれ、レイスの肌は平坦からなだらかな丘陵を描いていった。決して高くはないが女の子らしい美しい膨らみに俺は不覚にも興奮を覚えてしまう。


 レイスは顔を真っ赤にしており、俺と目が合うとさっと視線を逸らした。


 俺のズボンの変化を見逃さなかったゼル姉さんは驚く。


「トウヤ、まさかこいつまで孕ませるのか!? そのために金で雇うなんて……」

「人聞きの悪いことを言うなよ! 俺は種馬じゃないっ!!!」


「分かってるって! 冗談だ、冗談。トウヤのムラムラは私が収めてやるから安心しろ」

「いや、おい、なにしてるんだ! ここは廃坑ダンジョンで人前なんだぞ」


 ゼル姉さんは俺のズボンを引きずり下ろして、腫れに腫れた俺のご子息をこんにちはさせていた。


 恥ずかしい……。


「あはっ、トウヤ、元気だな」


―――――――――自主規制―――――――――


 カルピスの原液、飲めるかチャレンジ!


―――――――――自主規制―――――――――


 レイスにガン見されながら、抜かれてしまう。最初こそレイスは俺たちの行為を手で覆って見えないようにしていた。だがゼル姉さんの艶めかしい吐息が漏れるにつれ指と指の間に隙間を開け、顔を赤らめながらしっかりと見ていたのだ。


「そんな!? 女の子が男の子の物をキャンディーみたいに舐めて咥えるなんて……」


 ダメだ……レイスに確実に軽蔑された……。


 でもゼル姉さんを責める気はない。ダンジョン内で下半身が腫れてスムーズな身動きが取れないのは命取りであり、そうならないよう彼女は俺を諌めて(?)くれたのだ。


 今度は顔を手で覆った俺がレイスを見る。


「あ、いえ……いやだなんて……ご主人さまはボクの命の恩人ですし、ボクはおろか、お父さん、お母さん、それに妹たちまで食べられるくらいのお給金をくださったんです。ボクのすべて捧げても安いくらいです」


 お、お願いだから、そこは嫌がったり、蔑んだり、断ったりして欲しかった……。


 とりあえず、レイスにはゼーコック親子を命を大事にしつつ攪乱するようお願いしておいた。


―――――――――あとがき――――――――――

やはりダンジョン内で仲好しする方がいいんでしょうか? でも、そうなるとB級ホラーのテンプレでイチャつくバカップルは最初に命を落としちゃうので……。またご感想いただけると幸いです。

次回はメルフィナ×日影ちゃんの登場予定です。その更に先には、あきらも……。

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