第15話 2月14日 多幸感に包まれた最終公演
いよいよ最終日。すでにいくつもおそらく素晴らしいレポートが発表されており、それらを読んだら何も書けなくなると思いますので、全くの私の感想で書きます。(これまでもそうですが。)
今回の席はステージ右手。札幌、大阪と大体同じ席。一度でいいから最前列で観てみたかったですが、そこは好みの問題なので、ここでしっかり楽しむことにしましょう。
始まってほしいような、始まってほしくないような、複雑な心境を抱えているうちに、19時14分、客電が消えて、今回の、そして今回の日本ツアーの最後のステージの幕が上がりました。
客席はもちろん最初から大盛り上がりです。
RADIO GAGA、サビでは手を上げて一緒に歌いました。必死に歌いました。
HAMMER TO FALL、FAT BOTTOMED GIRLSのコーラスの部分は、メンバーになったつもりで歌いました。気持ちいいです!
I'M IN LOVE WITH MY CARでは「ロジャー!」という黄色い声援が飛び交います。海外での公演に行ったことがないのでわかりませんが、黄色い声援はほかの国でも見られるのでしょうか。
LOVE OF MY LIFEのために、ブライアンが花道に出てきます。みんな、今日はブライアンがどんな日本語を話すのか注目しています。日本語部分のみ抜粋します。
東京の友達
ブライアンが「友達」って言った!客席は大歓声です。大歓声のあいだ、ブライアンは間を取ります。
お元気ですか?
本当ね?
一緒に歌ってください。
TEO TORRIATTEも、もちろんみんな一緒に歌います。アダムも日本語部分をフルで歌ってくれました。
そして若き日のティンパニーソロの次は、こんどはロジャーのお言葉です。
Young man.
Old man.
お、ちょっと変えてきましたね。
ドラムソロのあとは
Under Pressure
と曲紹介がありました。Under PressureのGive love,Give loveのところも一緒に歌いました
Under Pressureのあと、ちょっとしたハプニングがありました。アダムが花道の下のスタッフに、何か渡すように言っています。
Security man,excuse me sir.
スタッフにsirを付ける。なんて礼儀正しいのでしょうか。
「みんなに見せたいんだ。そうそれそれ。返すから心配しないで」
そう言ってアダムが受け取ってブライアンとロジャー、そして客席に見せたのは、日の丸の上にThank you for loving Japan.We love QUEEN+ADAM LAMBERTというメッセージと、3人の写真が配された旗でした。客席は大歓声です。
これ、あとでほかの方の投稿で知ったのですが、花道の下には、この3人の旗と、アダムひとりの旗が並んでいたようです。それをアダムが「それそれ」と3人の方を指さして受け取った訳です。アダムの気遣いに胸が熱くなりました。
We love Japan.Thank you.ありがとうございます。
アダムの言葉に客席はまたも大歓声です。
暖かい雰囲気に包まれたままステージは進み、こんどはブライアンのギターソロでサプライズが。昨日の「てるてる坊主」に代わって、今日は「さくらさくら」が!
ブライアンのさくらさくらって来日公演の「定番」のように感じてしまうのですが、QALでは初めてでしょうか。
SOMEBODY TO LOVEの頃になると、私は脳の血管が切れるのではないかと感じてきました。それだけ、歌って、叫びました。
そして、とうとう終演の時間を迎えました。21時23分、ブライアンがオペラボックスの観客に手を振りながらステージの袖に消えました。
終演の時間を迎えたら、私はどうなってしまうだろう。そう思っていました。
もちろん、寂しさも感じました。力を使い切った脱力感も感じました。しかし、私が一番感じていたのは、多幸感でした。この素晴らしいステージを、約5万人の仲間とともに共有できた。それがなにより嬉しかったです。
これが最後の来日公演かどうかはわかりません。前回2020年のときも、次はどうなるかなんてわかりませんでした。今はブライアンの「SAYONARAはAu revoir(また会おうね)という意味だよ」という言葉を噛みしめたいと思います。
(後日談)
メンバーはいつまで日本にいるのかな。このあとツアーは入っていないから、ゆっくり日本の休日を楽しんでほしいな。そう思っていました。
しかし、ブライアンとロジャーは翌15日の朝の便で帰途に就いたようです。
スパイクは15日のお昼に「ホテルから見る最後の日本の風景」と投稿し、ニールは翌16日朝に離陸の様子を投稿しています。
早く自宅で休みたい、ということかな。そうであれば、メンバーのみなさんの疲れが1日も早く癒えることをお祈りしたいと思います。
さて、これにて15回に渡った拙文もおしまいです。みなさまお付き合いいただいてありがとうございました。昔のコンサートの思い出は、1993年のブライアンの来日公演までしか触れられませんでした。また改めて昔の思い出について書かせていただこうと思っています。恐縮ですが、その際はよろしくお願いいたします。
いちファンが見たQUEEN+ADAM LAMBERT 2024年来日記録 安明(あんめい) @AquamarineRuby
★で称える
この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。
カクヨムを、もっと楽しもう
カクヨムにユーザー登録すると、この小説を他の読者へ★やレビューでおすすめできます。気になる小説や作者の更新チェックに便利なフォロー機能もお試しください。
新規ユーザー登録(無料)簡単に登録できます
この小説のタグ
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます