第10話 作戦会議

~翌日~

「今日は公安庁で作戦会議だ」

「え~、やだ~」

「そこ、文句言わない」

「まあ今回の作戦は公安もかなり重要視してるみたいだし。何が何でも成功させたいんだろうね」


 「そういえばよお、武器って言っても色々種類があんだろ。何かそれについて分かってることねえのか?」

「さっき神威から送られたやつに魔力銃等って書いてあったよ。ほんとにちゃんと見た?」

「マジか。それは悪かった」


 「そろそろ移動するか。ある程度余裕をもって行動した方がいいだろ」

「おう」








 「公安庁に来たのは一体、何ヵ月ぶりなんだろうな」

「なかなか来るような用事とかも無いしね」

「何か緊張感あるよな。公安庁って」

「そういう場所だからね」


 エレベーターで上の階に上がり、しばらく廊下を歩いているといくつかの会議室が見えてきた。

それぞれの出入口の横に01、02、03、04と数字が割り当てられている。

「ここで会議するの?」

「ああ、ここだ」

「どの会議室だ?」

「02だから……この会議室だ」


 会議室のドアを3回、軽くノックする。

「どうぞ」

中から若い女性の声が聞こえてきた。


 4人で会議室に入っていく。

そこには5人ほどの人間がいた。

「今日はよくお越しいただきました。例の作戦についてもお話したいことが沢山ありますので。今回はよろしくお願いします」

「こちらこそ」


 全員、席に座り会議の準備をする。


 「もう既に情報は行き渡っていますか?」

「俺に渡された分は全部」

「そうですか、では話が早いですね」


 経験の浅そうな男がこちらから見えないようにしているメモ(?)をチラチラ確認しながら話し始める。

「今回は魔力銃の取引とあって、向こうもかなり警戒しているはずです。何人か戦闘要員の人間がいてもおかしくないと言えるでしょう」

「では他の班とも協力すべきでは?」

「他と協力するとその分動きが大きくなります。それによって勘づかれることを防ぐための少数精鋭としてあなたたちが選ばれたのです」







 「それでは今回はこの辺りで終わるとしましょうか」

「はい」

「わざわざお越しいただきありがとうございました」


 会議の内容は例の魔力銃の取引についてだった。

謎の組織に動きを悟られないよう、俺達の班だけで壊滅を目指す予定だったようだが、今回の会議でもう1つの班も作戦に参加することが決定した。

信頼故なのだろうが、詳細が全く分からない組織を俺達の班だけで押さえるつもりだったとはな。


 他には作戦の大まかな動きも決定した。

相手側の天賜魔法も完全に不明なので予想外の事態が起こる可能性も考慮して、いくつかパターンを作った。


 他の作戦に参加する班には明後日に説明をするようだ。


 これで当日への準備はかなり進んだ。

後は当日に最高のパフォーマンスが発揮できるように体調に気を付けつつ、魔法のトレーニングでもすればいいだろう。

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落ちこぼれ魔法使いの魔法師活動 ~魔法が1つしか使えないけど最高の仲間と活動する~ 冷凍ピザ @HyperMissing

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