報告


「それで、チャーリー。あの少年はどうだ」


「はい。元々白虎の持ち主ですが、天狐にもなれる二匹持ちというレアな人材でした」


「ほう」


「能力についてはまだ未知数。強いかどうかは正直まだ分かりません」


「……まぁ、いい。とにかくその少年から目を離すな」


「御意」


「良いか。その少年が俺の側近にふさわしいかチャーリーの目で見定め、随時何かあれば報告するんだぞ」


「承知致しました。大悪魔様」



──────────────────────────────────────


僕の知らないところで何かが始まろうとしていた。

でも僕は知ろうともしない。


ただ元の世界に戻るために妖怪の皮を被った人を殺めているのだから。



しかも毎回僕の記憶がない間に、相手は次々と死んでいく。

僕は一体、何者なのだろうか──?





(第一章 了)


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妖怪になりたかっただけ、なのに いちこ @0427yukioo

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