3、精霊はもともと住んでるみたい

【精霊はくそめんどい。】

バンっっっ

「なにがおきた!」

「さっき私たちがいた広い平原で何かが起きたようです。」

「セバス、りんと見に行きましょう。」

「行きたくないよ。めんどくさいな~。」

「了解しました、お嬢様。」

・ ・ ・ ・ ・

「なんか、スマホもゲームもないと暇だな。ついさっきまでは歩きスマホしてたのにな。」

「そんなことしたらいつか事故って死にますよ。」

「今までそんなことないんだからいいじゃないか。」

「死にますよ。」

「あ~。わかったわかったから少し黙れ。」

ドゴンっ

「今度はなんだ?」

「先ほどと同じ方向から聞こえました。音の大きさ的に同じ場所かと。」

「ありがとな、セバスがいなきゃ何もできなかったな。」

~10分後~

「こんなに遠かったか?」

「えぇ。もう少々でつくかと思われます。」

~30分後~

「こんなに遠かったかしら。」

「もう少々でつくかと思われ、、、」

~45分後~

「こんなに遠くなかっただろ(でしょ)」

「もう少々歩いてみましょう。」

~1時間後~

「さすがにもう疲れたわ。」

「さすがに疲れたわね。」

「ちょっと印をつけながら歩いてみます。」

~10分後~

「あっ、セバスもう終わったの?どうしたのそんなに息切れして。」

「この森、無限ループになっています。」

「はぁ?意味わかんねーよ。」

「ただわかるのは、10分間走り続けたのに元に戻ってきてしまったことです。」

「どうにかできるのじゃないの?琳兎任せるわ。」

「俺は何もできないよ。」

「役立たず管理者ね。この世界がいつ滅ぶのか心配だわ。」

りんとの役立たずっぷりが心配ね。少しは知恵とか持ってないのかしら?オタクなのに

「文句あるなら、この世界にいえ。」

「あぁ、ごめんなさいね。思ってたことと逆に出てしまったわ。」

「俺の知識ではこういうときは一番大きい木に精霊が宿っててそいつが邪魔してるんだけどな。ここら辺ではこの木がいつ番大きいもんな。」

「大正解なのだ!」

「なんかうるさいやつがいるけどどうにかしてくんね。」

「大正解なのだ!!」

「誰がこんな大きい声でしゃべってんの?」

「大正解だ!と言っているだろう。人の話ぐらい聞くのだ。」

「わぁ!そんなところにいたのか。小さすぎて気が付かなかったよ。」

「誰に向かって口をきいているのだ?私はこの木に宿ってる精霊だぞ。お前らを助けてやろうといってるのだ。この幻術に悩まされているのだろう?」

「すいません。失礼なことを言ってしまいました。」

なんかすごく精霊らしい精霊だな。

ここに来て琳兎は思うのだった。

あれ?俺にかかわる人間ってろくでもない奴ばっかじゃない?

気にしてもしょうがないか。

「「なんか失礼なこと考え(なかったか?)(ましたよね?)」」

「そ、そんなことないですよ。そんなことより早く幻術といてください。」

「あー忘れてたぞ。この木の葉っぱを持っていればこの幻術はきかなくなるのだ。」

「ありがとうございます。精霊様。」

「そうだろう。崇めるのだ。」

「やっぱ何でもない。精霊」

「何を言っているのだ。呼び方に『様』をつけるのだ。」

何この精霊、めんどくさすぎるだろ。

「まぁ。ありがとな、精霊。これで音の正体をつかめるよ。」

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