第6話
4月20日、僕は安田とカラオケに行った。まだ、友達になって1月である。いきなり、カラオケというの少し早かった気がするが気にしないことにした。
「何の曲歌う?最近人気の『ウォーターピーター』とかどう」
「いいね、俺は『大きな恋の歌』歌うよ」
「最近の曲、めちゃくちゃ声が高いから、歌うの大変だよ」
たしかにな、声が低いアーティストって言ったら、梅津玄氏ぐらいしかいないよ」と僕達は最近のカラオケ事情を話した。
最初は、安田から歌うことになった。裏声を上手く使って綺麗な歌声だった。
カラオケの点数は87点。歌が上手い人ってかっこいいなと思ってしまった。
次の僕は、「大きな恋の歌」を歌った。
高音を出すのは得意ではなく、点数もそんなにあがらず、79点だった。僕はそんなにカラオケが得意ではない。むしろ下手だと自分で思っている。
なんで、カラオケに来たかというと、とりあえず歌いたいからであった。
「池田惜しかったね、後1点で80点だったよ」
「ああ、まあ僕の実力はこんなものだよ」
安田はフォローしてくれた。
僕達はそれから、2時間歌った後、解散した。
大学から帰った僕は山下の家にいた。
「クラブのサッカー最近どうなの」と僕は山下に聞いてみた。
「カテゴリーは上がったけど、勝ったり、負けたりだよ」
山下はクラブに入っている、運動神経がよく中学、高校とサッカー部であり、
今は、クラブでサッカーをしている。
「最近、日本のサッカーも海外進出してるじゃん、レベルが上がってきてるんだよね」
「僕は、サッカー見るの好きだけど、詳しくないんだよね」
「池田もサッカーやってみる。結構おもしろいよ」
「まあ、たまには体動かしてみるよ」
僕は、サッカーを体育の授業でしかやったことがないので、本当に素人である。
「この前、安田とカラオケ行ったんだって、安田カラオケうまかっただろう」
「カラオケ、90点とってたよ」
山下は、安田とは1年前からすでに仲が良かった。
僕は、2年生になってから、安田と仲良くなった。
インテリ系の安田とは、たまに話すぐらいだったが、2年生になって、4月の初日に「この前、面白い本を見つけたんだ」と安田が僕に言ってきた。
「俺もこの前読んだ、その作者のファンだよ」と僕は返事を返した。
僕は、その本が好きだったので、うれしくなった。安田と僕に共通点ができた。安田もその作者が好きらしくて、その作者の本をだいたい読んでいるらしかった。
そっから、「どの本が面白かった?」、「あのシーンよかったよね。」「終盤、もっと派手な展開にすればよかったのに」と感想を言い合うようになって、気が付けば今の関係になった。
「安田って実は、のど自慢大会に出たことがあるらしい。」と山下は言った。
「え、そうなの」
「準優勝だったって。インテリ系なのにびっくりだよな」
あの歌声は上手かったが、まさか、大会で準優勝をとってるとは思わなかった。
夕方になったので、僕は山下の家から、自分の家に帰っていた。
正解と不正解はどこにあるのか Taku @Taku777701
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