密室の終わり

「お前ら馬鹿なの???」

 姫路りしゅうが稲荷紺を押し倒している最中、顧問の教師が戻ってきた。

「先生はという言葉、ご存じですか」

 姫路りしゅうは言う。

「もう一度言うわ。お前ら馬鹿なの???」

「先生……」

 姫路りしゅうの下敷きになっている稲荷紺が潤んだ眼をして何かを訴えてくる。

「やっぱり廃部にするべきだな。それが良い」

 顧問の教師は心底呆れた顔をして二人を見つめる。文芸部はこの日を最後に廃部となった。

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セックスしても出られない部屋 あきかん @Gomibako

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