「─詩─ ミッドナイト ドライブ」

織田 由紀夫

「─詩─ ミッドナイト ドライブ」

一人で今夜 

海へ 車出そうか 


何も変わらない あの頃と同じさ


月を見てたら 君の頬が照らされた


ゆっくり そう ゆっくり そっと キスをしたんだ


二人寄り添った 車の中は スローモーションで

交わされる調べは花火のストロボでさえ 誰にも邪魔できない


このまま時が止まればいい そう思った18の夏

もう二度と戻らない戻れるハズもない

あのミッドナイトドライブ


一人で今夜 

山へ 車出そうか


横を見れば 君が居るみたいで


夜景見てたら 二人ロマンチックで


もどかしくも恥ずかしくも そっと抱き寄せたんだ


二人寄り添った 車の中は とてもドラマチックで

心地良い夜風も 駐車車の広さも 二人の 愛のオーケストラさ 


あの時 車の中で 俺は何を見てたんだ

作られた夢なのか それとも幻なのか

誰も知らない ミッドナイト ドライブ



ハイビームで照らす 俺だけのロード

あの娘が好きな洒落た芳香剤は 今も空っぽさ 今の俺みたい

愛は何処へ消えた

 

かなり すれ違った

過去も未来も あの頃のまんまさ


混じり合う時だけ 体を重ねた分だけ

二人のミッドナイトドライブ


一人で今夜


 


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「─詩─ ミッドナイト ドライブ」 織田 由紀夫 @yukio-oda

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