第5話

今日の仕事を終え、私は帰路についた。

今日は概ね上手くいった。

満足な気分で電車に乗ると、幸いいくつか空席がありその一つに座る事が出来た。

ここで寝ると乗り越してしまうかも知れないなと思ったが、仮に、寝てしまったら、またふみ子が起こしてくれるかななどと考え、苦笑いした。

ふと向かいの席を見ると、二人分はあるだろう程太った女性がチョコレートを食べている。

「あんなに太っているのに、まだ食べるのか」

脳も体も、「もう十分だから食うのを止めろ」とは言わないのか?

どこかが壊れているんだろうが、まあ、私が心配することではない。

スマホでニュースを見る。

今日も自殺者が多い。

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

運転手のいない乗り物 @gotchan5

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

カクヨムを、もっと楽しもう

この小説のおすすめレビューを見る

この小説のタグ