流星、瞬く間に

しむいち

第1話

星に願いを


流れ星を見た時に3回願いを言えば叶うというおまじない

子供の頃から知っているけれど実際に試した事は無い。そもそも流れ星を観た事が無いし、遭遇出来たとしても星が流れている間に願いを事を3回も唱えるなんて到底無理だろう。

でも無理と分かっていても一生懸命に願い事を3回言うんだろうな、と少し冷えた夜空の下で考えていた。


そんな事を考えていると


「流れ星を見たら3つの願い事が叶うって。ねぇ、信じる?」


突然の問いかけに少し戸惑い、ほんの少し間を置いて答えた。

「どうだろうな。願いが叶うとは思わないけど・・・」

「でも・・・あの一瞬で”それ”が出来るなら、何か上手くいきそうな気持ちになるよね」

少し俯き加減でそう答えてから横を向くと

君は微笑みながら空を見上げ続けていたんだ


その夜、冷たい風を心地よく感じながら僕と君は住宅街を歩いていた。




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流星、瞬く間に しむいち @cmucmu1

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