改めて第三章、それから最後まで

 言葉を選ぶなら、全体として隙のない話だったと思います。


 二章終わりに出てきたキャラもどこかでみたことある外見でどこかでみたことある性格、スペックで、初めてみたのにすんなりと声まで思い浮かべられるのはデザインが秀逸だったからだと思います。


 ギミックキャラもちゃんとギミックしてたし、サブヒロインもサブヒロインとしての役割としてちゃんと可愛く役立たずで攫われヒロインやれててこういうのが萌え系なんだと勉強になりました。


 場面展開も必要なところだけをシンプルに切り揃えて無駄がなく、アニメ化する際に作画コストも考えれられてるのだと目から鱗でした。


 ラスボスもわかりやすくカメレオン、これといって捻りを必要としないストロングスタイル、対して大量の銃、銃、銃、火力で圧倒するのはサイヤ的でした。しかも銃に関するウンチクカットは大胆だと思います。


 全体を通して文章はネット掲示板を想起させて親しみやすく、ストーリーも完結でとっつきやすく、ヒロインたちも満遍なく可愛いです。


 いわゆる『ラノベの書き方』における各パラメータを無難にその通りに真っ直ぐ書き写した感じは、少なくとも一次選考突破は納得です。


 その上でメインヒロインを殺しているのが最大の強みなんだと思います。


 どんなに酷い文章でも、つまらないイベントでも、恥ずかしい描写でも、その最後に「この後死んだんだよね」と付け加えることで全体が引き締まる感じがします。


 正確には、そこに何かを感じないと人として認められない感じです。


 例えるなら震災、何かしら現実に即した不幸を出されて、例えそれがどれほど糞でも、批判しようものならば人でなしとみなされる、有名映画でも利用される心理効果を上手く使っているのだと思います。


 その上で何かしら悲しみ的文章を載せておけば、読者は人であろうとするあまり感動せざるを得ないのです。


 なのでこの題名を伏せた本を読んで学んだこと、実践すべきことはヒロインを殺すことだと結論付けます。


 個人的にはあまり好みではない流れではありますが、自分の好みを否定するのが今回の読書感想文でもあります。


 今、書いているのは鴨兵衛、ヒロインはおネギ、後二話で終わる予定なのでそこでということでしょうか。


 まだ先の話ですが、覚えていたら、実践してみたいと思います。

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題名を伏せた読書感想文『ライトノベル編』 負け犬アベンジャー @myoumu

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