おやすみ
@wtasi
ぼんやりと
眠ると夢を見る、いつも続きから。
そして夢がうっすらとしていき目を覚ます。
現実と夢が交差する、私は夢のほうが好きだ。
目をつむり夢の残り香を追う。
消え去った後にははっきりと現実が起きる。
鮮明な現実に目が痛みながら葬式への準備をする。下に降り歯を磨きリビングに
向かうと、「遅いわよ」そう言われながら食パンをかじった。喪服を身に着け車に乗ると友達の理叉が来た。私も連れて行ってくれませんか?
母親は困りながら私を見た。パンを口にくわえながら私は黙って理叉の方にある自動ドアを開ける。そうすると理叉は入ってきた。みんな黙っていて、食パンを食べ終わるころには駐車場に着いていた。じゃあ私たち先行ってるからね、そう言いながら走って先に行った。きっと葬式で先にやることでもあるのだろう、そう思いながらゆっくりと理叉と少し遠い葬式場へと歩いて向かった。
向かう途中
ねぇ理叉、夢って現実だったりしない?と聞く。
理叉は、よくわからないといった顔をした。夢ももう一つの現実で、眠ると夢の現実に、夢が眠ると現実の現実に。というと理叉はあぁ!そりゃそうでしょ?と言ってきた。
すぐに返事が来てびっくりした。
そして理叉は自分がそう思ったらそれが真実と思うことを思い出した。
ALTの外国教師と英語の意味の違うことを合ってると言い張り困らせているのを見たことがある。
ゆえに彼女はちぐはぐの知識と思考を持っている。
それでねそれでね、夢で死んでも会えるんだよ?みんなも知らない、知ってるのは私だけ!ニッコリと笑いながら言う。それを見てつい、私も笑ってしまった。
あ!笑った!久しぶりだなぁ~嬉しいなあ。喜ぶ彼女を見ていると次第に視界がくらくらする。倒れこみそうになると理叉が心配そうに寄ってきた。
そしてゆっくりと目を閉じた。
て、、、おき、、て、、、そう言われて目が覚める。
今日も休む?そう聞かれ無意識にうんと答えていた。何のことだろう。
明日...行くの?
何のことだろうと思い聞くと、「あの子の葬式、、」
私は笑いながら、そっと目を瞑った。
おやすみ @wtasi
★で称える
この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。
カクヨムを、もっと楽しもう
カクヨムにユーザー登録すると、この小説を他の読者へ★やレビューでおすすめできます。気になる小説や作者の更新チェックに便利なフォロー機能もお試しください。
新規ユーザー登録(無料)簡単に登録できます
近況ノート
関連小説
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます