編集済
わかりやすい説明をありがとうございます。
スポーツで手足等、部位にかかわらず、捻挫した場合は、とにかくすぐに冷やすようにと教わったのですが、応急処置としてはそれで問題ないでしょうか?
(追記)
今誰かが怪我している訳ではないのですが、子供の部活の試合なんかを見に行くと、敵味方関係なく誰かしら捻挫かな?と思われる捻り方をしてベンチに戻っていくものですから、質問させていただきました。
詳しく説明してもらえたので、良くわかりました。ご回答ありがとうございます。
作者からの返信
ああ、そうなんです。この記事、基本的に治療については触れていないのですよね、不親切で申し訳ありません。もし何かお怪我されましたら、どこかでお知らせいただければ、可能な限り対応させていただきます。
外傷の初期治療としてはRICEというのがありまして、Rest(安静)、Icing(冷却)、Compression(圧迫)、Elevation(挙上)というのがあります。このうち圧迫は血流障害の可能性などもあるためケースバイケースですが、他の3つについてはおおむね正しいかと。アイシングは炎症や腫脹を押さえ、疼痛を軽減する効果が期待できます。この時の注意点は、氷枕やアイスパックなどで5分ほど冷却してはいったん離す、を繰り返すことです。30分とか当てっぱなしにしていると、凍傷などの皮膚障害を起こすことがあります。
後は痛みの程度に応じて、医療機関を受診するかどうかを考えることになります。腫れが強ければちょっと注意ですね。
ご参考になれば幸いです。
編集済
諏訪野 滋さま
こんにちは。いつも興味深く拝読させてもらっております。
ひとつ質問をさせていただけますか? 後十字靭帯断裂は前十字靭帯断裂よりも一般的ではないという記事を見たのですが、その理由についての説明が見つけられませんでした。これはなぜなのでしょうか? 位置的な問題? 太さが違う?
追記) いつも丁寧かつわかりやすいご返信、ありがとうございます! とても貴重な交流の場です。
作者からの返信
こんにちは!休日出勤中、素早く返信です!(自分、仕事して…)
前十字靭帯(ACL)と後十字靭帯(PCL)の損傷の頻度の違いについてですね!これにはいくつかの理由があるのですが、大きなものは2つだと考えています。
一つは発症機転の違いで、ACL損傷は膝に直接相手が接触することによる接触型損傷と、他人との接触がなく膝を自力でひねることによる非接触型損傷の二つの発症機転があります。特に後者はバスケやバレーボール・サッカーなどで比較的多く見られます。一方PCL損傷はほとんどが膝前方からの外力による直接損傷のみです。これらの発症様式の違いが発生率の差となっている可能性があります。
もう一つは発見率の違いで、ACL損傷は受傷すると膝の不安定性がかなり大きく出る(完全断裂の割合も比較的高い)のに対して、PCL損傷は膝の不安定感というものが少なく(不全断裂も多いし、完全に断裂してもそこまで膝のぐらぐら感が出ない)、単なる捻挫と考えられてMRI検査までたどり着かないことも多いのです。つまりは比較的症状が軽いという事でもあります。
これらの違いによって、PCL断裂はACL断裂の1/6~1/7の発見数という差となって表れているのだと思います。
出現する不安定性に差があるので、それぞれ断裂だとはっきり診断がついたとしても、ACL断裂はほぼ手術を勧められるのに対し、PCL断裂は高レベルのアスリート以外は保存的に様子を見られることも多いです(実際、それでほとんど支障がないことも多いです)。
マニアックな質問で楽しかったです、ありがとうございました!