エピローグ
「ちょっと~ニッキーちゃん!宿での話じゃあ、ダークメイジがいるなんて一言も言ってなかったわよね」
「面倒な奴の使い魔が潜んでいたからね…敵を欺くにはまず味方からと言うだろう。知能派モネさん」
「そうよね~知能犯だもんねニッキーは!」
仲が良いのか悪いのか、よくわからない2人の会話だ。
「今回主役はモネかと思っていたら、ニッキーが美味しいとこ全部かっさらって行ったな」
オスカーが煽るように言うと、
「あんたにも、状態異常の意趣返しさせてあげたでしょ」
「オレはダークメイジだったけど、ニッキーは盛大にサイクロプスに大魔法ぶちかましていただろう」
「あれは気持ち良かった…姫様がヒャッハー族になる気持ちが少しわかった気がする」
「ちょっとニッキー、私はヒャッハー族になりたくてなってる訳じゃないんだからね!」
「ハイハイ、皆さん浮かれてるトコ悪いんすけど、サイクロプスは姫様への刺客なんでこのダンジョンの正式なボスではないっす。
なのでもう一度攻略して、本来のダンジョンボスを確認しないと完全攻略にはならないっすよ」
「え~それ何の罰ゲーム?」
「未踏破ダンジョンの完全攻略後は、王都で凱旋パレードっすよ」
「めんどい、街でのんびりしていたい」
と、ニッキー。
「王都に帰ると色々付き合いがあって、気疲れするんですよね」
と、ライオット姫。
「どっちでもいいかな」
は、ガルフ・オスカー・モネ。
「ふ~ん、ボクのトコに来た情報だと最近王都でベイカーの行動が確認されたらしいっすけど、スルーでいいっすかね?」
「タムタム、なぜそれを先に言わない。速攻でダンジョン攻略を終わらせて、王都に凱旋しようじゃないですか」
バタバタと出掛ける準備を始める【ロイヤルワラント】のメンバーであった。
僕らは【原始の森】でグレートベアを3頭仕留めると、冒険者ギルド王都支部のギルドマスターへ報告に来ていた。
「森の獣や魔物を追い立てていたグレートベアを駆除したので、活発化は終息すると思います」
「いや~助かったよ。依頼の報酬と素材の代金は下で受け取ってくれ」
「ありがとうございます」
「ところで、S級パーティーの【ロイヤルワラント】が未踏破のダンジョンを完全攻略したらしいぞ。凱旋パレードのために、すでにこちらに向かっているらしい」
「へえ~さすがですね」
「これで王都も一段と賑やかになるな。忙しくなりそうだ」
「そうですね、それじゃあこの辺で失礼します」
「ああ、また何かあったら頼むな」
僕にはギルドマスターの最後の方のセリフは、ほとんど耳に入って来なかった。
なぜなら、面倒な事にしかならない【ロイヤルワラント】との接触を回避するために、城塞都市へ向けて急いで出発しなければならなくなったからだ。
ちょっと王都を満喫し過ぎたのかも知れない。
さてと、それじゃあ僕の新しいパーティー【ナイトポーター】の旅立ちといこうか。
斥候ベイカー3完全攻略っすよ リトルアームサークル @little-arm-circle
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