・・・あれ?最終回??
あたしことゴッ・・・ハイエルフのリリは、いつのまにかあの白い空間にいた。
「よしこさん!お願いですからセックスしないでください!!!!!!」
目の前でイケメン天使ヤツが絶叫している。
「あ、え?なんで??」
「精神的な交感やあたたかな心の交流もなく
「そうなんだ~、お兄さんヌいてく?」
ワンピの裾をぴらぴらとやる。
「抜きませんて!とにかくセックス禁止でReスタートお願いします!いいですね?!」
「えー・・・H嫌いな知り合いけっこういるけど、紹介するからその子達転生させ()れば?」
「えええ?!セックス嫌いな女性なんているんですか?!?!?」
なんだこの天使・・・
「いるに決まってんでしょ・・・男じゃないんだからさ~~」
いや、男でもいるか?
キスが嫌だというのはいたけど。
そいえばHも『汚いトコに汚いモノ挿すんだから平気』などと抜かしおったヤツも・・・呪われろ!
「なっ・・・じゃあ何故そのように複数の男性から優れた遺伝子を選ぶような形態に進化・・・淘汰を潜り抜けてきたのですか?!」
は?
「知らんがな」
「では質問を変えましょう。性交への忌避感や抵抗を取り除くにはどうすればよいのですか?」
「はぁ?そんなん無理でしょ・・・脳改造とかするしかないんじゃない?
つーかなんなん??天使とか超越的存在ならあんたのほうでパパッとなんかしちゃえばいーじゃん」
「なるほど、脳ですか・・・ではあなたの脳をサーチ!リライト!性欲減退完了!・・・ハイ出来上がり、では新たなる旅路をどうか恙無くお楽しみください」
あたしは死んだ。
そして再び目覚めたのは、あの森の深部だった。
気分は清々しく爽快で、心は風の凪いだ湖面のように静謐だ。
「・・・ああ、今までの私はいったい何に追い立てられていたのだろう・・・・・」
足元から這い上ってくる巨大なゲジの硬い頭を撫でる。
カレはわたしの首に数度牙をガチガチと音立てると、興味をなくしたように降りて離れていった。
「・・・あ、イケボーンに血をあげないと」
そして女の子とその父親を助け、ユニアムを拾いに行かなきゃ。
(完)
ゴッドエルフさん プリオケ爺 @hanagehanage
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