〜第37話 新たなライバル登場?教国審議会①〜

エルアとシアそしてティアがBランク洞窟の依頼を受けている最中、王国から見て北にある大国「アルトール教国」首都に存在する神門会本部にて審議会が行われていた


―――――――――――――――――


「ーーーではこれより、出席者が集結したため審議会を始めさせて頂きます。此度の審議会全権、神門会所属ルガリアが努めさせて頂きます」


そう言いながら頭を下げた一人の男ーーーー教国暗部であり人類最強の部隊と言われる「神門会」でも最高幹部を臨時で従える男だ


「意義なし」


「意義なし」


「意義なし」


「......」


丸い円のテーブルを囲んでいる教国重要人物たちが次々に口にした


「では最初に中間報告ですーーーーユキ・シラムス」


「はっ!神門会情報管理担当ユキ・シラムスです....帝国子爵領にて任務についている二人より報告書です、帝国子爵領にてエルア様と接触しエルフと依頼書を献上したーーーー以上です」


「ーーーなに?エルア様は帝国にいるのか?王国と帝国の中は悪かった気がするのだが??」


そう疑問を投げかけたのは、神門会とは対照的な白色のマントを羽織っている男

ーーーー教国騎士団、団長であるのはそのガタイの良さから一目瞭然だろう


「えぇ、実は数週間前に王国選定の勇者パーティーを追放されたようでしてね」


「ーーー追放だと?いや、待て....数週間前と言ったか?なぜ今更報告を??」


「ーーーー報告?それをしてどうするのです、騎士団の管轄は我が国でしょう?」


ルガリアがそう口にすると団長はハッとした様な顔を浮かべた


「いや、そもそもエルア様に監視役をつけていたのか?まさか聖女様が受けた神託を忘れたわけではあるまいな?」


「聖女様?あぁ...彼女は破門としました、勇者パーティーからの追放も彼女も賛成していた様ですしね。すでに加護も外されている様です」


加護が外されているーーーつまり神が聖女の座から下ろしたと言うこと、それに対し騎士団長は反論せずに口を閉じた


「.......いや、エルア様が抜けられた報告は無いのはわかるが、聖女....が破門になった報告は?」


「おや?知らなかったのですか?」


「知らなかったのですか?ーーーって.......おい、魔法師団からも何か言ったらどうだ?」


そう騎士団長が話を振ったのは騎士団側と対面に座っている、教国魔法師団団長であった


「ーーーー私もその情報を知っているのだけど....というか、エルア様が王国選定の勇者パーティーを抜けられたことも既に知っているわよ」


「.....」


「ーーーーえ?」


そう騎士団長は素っ頓狂な声を上げた


「というか、クリス様....前回の審議会でも騎士団に情報部を作るべきと言いましたよね?」


ユキがそう呆れた様に口にした


「そ、そうだったか?ーーーーいや、そもそも騎士団は剣と治安維持担当だ!魔法師団が情報部を持っていることがおかしいと思うのだが?」


「ーーーー確かにそうですね、情報部なんか持ってどうするんです?魔法師に情報戦が必要だとしても我々に任せればいいのでは?」


「あら、ルガリア言ってなかったかしら?情報部じゃ無いわよ」


「?」


「??」


ルガリアとユキが首を傾げると、リテラはニヤリと笑い言い放った


「ーーーーーエルア様情報部よ」


「「「「ーーーーは?」」」」


「だから、エルア様情報部と言ったのよ」


「いやいや、聞こえてた.....なんだその部隊は?」


「エルア様についての情報を集める部隊よ、報告するのは初めてだったわね」


「え、えぇ....そうですね、神門会としても初めて聞きました」


ユキが記憶と記憶魔法を確認しながら言った


「ーーーーーまぁ、報告しなかったことは不問とします....ということはエルア様がご結婚されたこともご存知なのですか?」


「...........?なんて?」


「ですから、エルア様がエルフの方とご結婚されたとーーーー」


「......初めて聞いたわ」


「えぇ?」


ルガリアはそれを聞いて目を細めた

いくら本業の我々と比べたら劣るにしろ、教国魔法師団である

それにエルア様がエルフとご結婚されたことは末端の構成員でさえ周知している情報だ


「ーーーーそこの寝ている魔法師に聞いてみたらどうですか?」


先ほどからユキや騎士団側も触れていなかったので、言いづらかったが審議会開始からずっと寝ている、リテラの横にいる子に目を向けながら言い放った


「あぁ、この子ね....エルア様が言っていたことに感化されたらしくてこうなっているわ」


「ーーーエルア様が?」


「えぇ....なんというか、ラノベ?には良く寝ている強キャラがいるみたいで」


「なるほど」


ラノベ....女神様によるとエルア様が元いた世界の娯楽小説と言っていたな


「ーーーー俺もみんなが触れていなかったから触れなかったが....誰だ?今まではカトレアが居た気がするんだが....」


「この子は魔法師団の幹部で臨時なんだけど、審議会に魔法師団代表として来ているわ.....カトレアはーーーーー」


そう言いかけてリテラは何かに気づいた様に声を上げた


「リテラ?」


「ーーーーなんで私にエルア様がご結婚された報告が来なかったのか理解したわ....カトレアがワザとそうしたのよ」


「......」


なるほど、そういえば教国魔法師団副団長もちょっとアレだったな


「ーーーー一応聞きますけど......カトレアさんは今どちらに?」


「ーーーー多分」


天井を見上げながら


「ーーー帝国子爵領ーーーーーね」


そう呟いたのだった



―――――――――――――――――


Q 新ヒロイン?早く無いですか?


A どうでしょうか?


Q というかもう複数ヒロインは諦めますのでエルフだけを求む


A ーーーーはい?

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

勇者パーティーから追放された勇者は美少女エルフたちとハーレムを作る〜美少女達が俺に依存していて命の危機を感じるんだが? 量産型勇者 @ninnjinn

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

フォローしてこの作品の続きを読もう

この小説のおすすめレビューを見る

この小説のタグ