第2話
???「あっ!英太兄ちゃんだ!」
そんな声が聞こえ、後ろを振り返ると
そこには近所に住んでいる小学三年生の
青葉光一くんがいた。
英太「おっ、光一か元気だったか?」
光一「うん、僕もう一人で逆上がりもできるようになったんだよ」
英太「そうか、それはすごいなぁ~」
なんて雑談をしながら、ふと漂ってきた
リンゴ飴の匂いに気づき、
英太は小学5年生の頃友達と行った
祭りの事を思い出していた
英太はこの頃から体が弱く
体力の無かった英太は
休憩をとってばかりだった
康太「早くしろよ~
お前のせいで休憩ばっかじゃん」
英太「....ごめん」
京子「しょうがないじゃない
英太は体が弱いんだから。」
こんな感じでいつも元気な康太
に愚痴を言われそれを京子に庇ってもらう
そんなのが日常だった、でも別に康太は
いじわるって訳じゃない。
疲れてる時は肩を貸してくれたりもするし
ただ感情を隠し、我慢するのが苦手なのだ
まぁよく言えば正直者ってことだ。
康太「.........俺先行ってるからな
すぐ追いつけよ」
そう言って康太は出店の食べ物を
食べに行った、
京子に待ってもらい、康太が先に行く
これがいつものことだった。
そしてしばらくし僕の体力が回復すると
京子がある出店に行きたいと言い出した
僕がついていくとそこには
リンゴ飴の屋台があった
京子「おじさん、リンゴ飴一個ください♪」
グザッ
店主「あいよ、ついでに可愛いお嬢ちゃんにはおまけにもう一本つけてやろう」
店主「だからお兄さんって呼ん」
京子「ありがとうおじさん♪」
グサッ
店主「グッおっ、お嬢ちゃん
お兄さんって呼んでい」
京子「どうしたのおじさん?」
グサッグサッ
店主「はぁ...はぁ...おっお嬢さん、
俺...は...ま..だ19...だ」
店主「だから」
京子「そうなんだ〜お兄さん
私のおじいちゃんぐらいかな〜
って思ってたから、ごめんなさい」
店主「おっ...おじい...ちゃん?」
彼女に悪意はないのだ
ただ、まだ子供だから思ったことを
口にしてしまうだけなのだ。
店主「あれ?...目から水が...」
そんな時に僕が追いついた。
見たときは驚いた、お兄さんが
走ったあとみたいに
満身創痍の状態になっていて
京子はリンゴ飴を手にして
嬉しそうだったからだ。
なんかもう、お兄さんには子供ながら
強く生きてほしいって思ってた。
京子「あっ英太だ!」
「これあげる、お兄さんが
サービスしてくれたんだ〜♪」
英太「おっ、お兄さん!」
店主「ん?...なんだい?」
英太「ありがとうございます(о´∀`о)」
キュワワワワ~ン
店主「いや~イイヨお礼なんて(*´ω`*)」
店主「それとな、お嬢ちゃん達、
それはただのリンゴ飴じゃないんだ。」
京子「そうなの?おじ、お兄さん?」
英太「じゃあ何なんですか?」
店主「そのリンゴ飴はなぁ
夕焼けのリンゴ飴つってな」
店主「うちの店で育てた特別なリンゴ
《夕焼け》でしか作れないんだ」
京子「他のリンゴじゃだめなの?」
店主「他のリンゴだと
色も変わるし味も落ちるんだ」
京子「へぇ~そうなんだ〜」
「まぁ、そんな事はいいから
とりあえず食べてみな」
サクッ
英太「美味しい!」
京子「すごく甘い!」
店主「フッフッフそうだろうまいだろ」
店主「これがコイツのすごいところだ!」
店主「蜜がすごいんだよ夕焼けは」
英太「へぇ~」
京子「すごーい」
店主「そうだろ?すごいだろ」
英太「康太も
一緒だったら良かったのにな〜」
京子「ん?」
英太「え?」
英太・京子「あっ!忘れてた!!」
その後お兄さんにお礼を言って
英太達は康太の所へ急いで行った
夕焼けのリンゴ飴 @akinonanakusa
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