白詰草溺愛譚 〜記憶を失った死にたがりの少女は初恋の許嫁を亡くした青年と愛を紡ぐ〜

🌺レ\±レよз🌺💖✨

序章 私の犯した罪

〈序〉 私はあなたを守る為、契りを交わす

八年前の戦で、もはや遺構のようになってしまった故郷で、少女は禁忌と呼ばれた契りを交わす。


その契りとは、己の中に住むみたまと契約して記憶を操作するものであり、軽い気持ちで行ってはいけないことだ。


少女の一族、白部氏に伝わる奥義であるのだが、“祝福”でもあり“呪い”でもあるこの行為は他人の記憶をも操ることができてしまうために禁忌とし、契りの時に激しい苦しみを伴うようにされた。


だが、その苦しみを味わってでも少女には消したい記憶があった。


あまねさん、私はあなたを赦します。けれどあなたはあなたを赦せない。ならば戦の記憶を消しましょう)


彼女が契りを交わしたのは、戦で自分の村を滅ぼした花牟礼氏の一族である許婚に、罪の記憶を忘れて欲しかったからだ。


だが、魂の契りは破棄された。


彼女の許婚である花牟礼弥はなむれのあまねの魂が無意識に拒んだためにより強く大きな力となって麗のもとに跳ね返ってきてしまったのだ。

その“呪い”は麗の魂を襲い、“呪い”の代償として己の記憶を殆ど失くしてしまった。



記憶を失くした少女は、禁忌を犯した罪を魂の定めにより己の命を以て罪を償うこととなる。


薄れゆく記憶の中で少女は名の知らぬかつて恋した人に心の中で想いを告げる。



————勝手な事をしてごめんなさい。けれど私の心に偽りはないわ、大事な人。どうか私を忘れないで……

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