隣の如月さん

一時間目 英語

一時間目は英語の小テストだった。比較的簡単な問題が出てくれていたので、俺でも簡単に解けたのはよかった。

「はい、じゃあ隣と交換して採点してくださーい」

先生の声が聞こえてきたので、隣の如月さんとテストを交換する。

ドヤ顔をしながら点数勝負しようとか言ってきたが無視してテスト用紙をふんだくる。

コミュ障にそんな高度な遊びができると思うな。

えー、1問目1問目。

「I ate appleの逆は……っと」

答えはI did not eat apple。うん、俺でも分かった簡単な問題だな。これを間違える奴がいるとは思えん。

A, Apple ate me.

流れるように丸をつけようとして手が止まった。ん？

「え？apple ate me?りんごが私を食べたの？いや確かに逆だけどさあ……」

ま、まあ間違えることもあるわな。ニアミスニアミス。2問目はっと……。

「……え？これ採点ミスとかじゃなく？」

「ああ、逆になぜその点数で勝負しようとしたのか疑問に思ったから、俺も3回くらい見直したけどミスはなかった」

採点を終わらせてお互いにテストを返して少し会話をする。

すると、体をワナワナと振るわせながら如月さんは言葉を放った。

「いや9点はおかしくない！？私こんな点数とったことないんだけど！？」

知らんがな。

あ、俺は97点だった。