エピローグ


「ママー、時計止まってるよ」

「あら……電池取りかえても動かないね。壊れてるのかな」

「壊れたの?」

「もう十年くらい使ってるからね。そろそろ休ませてあげようか」

「うん」


 十二時で止まった長針と短針は、寄り添う恋人たちのように見えた。





  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

君と過ごす時間 多崎リクト @r_tazaki

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

カクヨムを、もっと楽しもう

この小説のおすすめレビューを見る

この小説のタグ