ファンタジー世界における 「100均』の概念

まキズシ

 




 剣と魔法の世界において『雑貨』というのは、指人形にせよ十字架にせよサングラス・ネックレスにせよ、とかく”アイテム”としての付加価値を持たれがちだ。 そして、たいがいの場合 "本当に価値のある品"ほど『供給不足で価格が釣り上がって買えない』傾向にあるし、『”格安で希少チャームを買えた!!” と思ったらぜんぶ使い古しのボロだった』なんていうのはザラである。




 この世界に”100均” という概念など有り得ないのだろうな、といつも思う。 『刻印解除』を謳う優良アイテムなんか絶対に独占禁止法違反の”なぜか村に一つしかない店”がぶっ高い値段で売っているし、ただで本当に神ってるチャームはみな『同等かそれ以上の”呪い”』がついてまわる、そもそも『守りたいものがいつ消えてしまうかもわからない世界』で『敵の存在』と『倒すためのコスト』がデカすぎるのだ。 いっそのこと”〇〇限定クエストギルド”とでも名づけて指定地域外からの依頼を断れば勝手がいいではないか。魔王は魔王に近いところの勇者一行が倒せばよい。




 まず、なぜ『過疎化した辺境の村で暮らす、家族を殺された貧乏農家の少年』がはじめに行うことが『”とんでもない遠い発展したシティーのギルド”に依頼を渡すこと』なのか。 それよりも”本当に失いたくないもの”を守るために多少キモがられても対象を全員かくまって地下に「頑丈で清潔で資源豊富な、”広々とした”文化的でオサレな」シェルターでも作って、シェルター同士を『空間接続』で繋げて一つの村のようにすればよろしい。世は大グレンラガン時代だ。


”守りたいもの”を全て失った世界なら、いっそのこと敵側の『友好運動(破壊活動)』に乗るのも一興ではないか。

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