青い月の夜に...

@zorus

プロローグ

サプレッサーのついた拳銃の発砲音が鳴る

むせかえるような血の匂いの中に響く薬莢の転がる音

滴る血の中に紛れた涙、それは拳銃を持った少女の頬をつたい、血溜まりに落ちた涙の音

この部屋には少女しかいない、あるのは眉間を貫かれた少女と同じ年齢ぐらいの少年の屍のみ

沈黙ののち少女はゆっくりと自分の側頭部に銃口をつきつけ、笑顔で



     「ありがとう、好きだったよ...」



そして


引き金を、引いた…

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