見知らぬ人々を高速で運ぶ鉄の箱

朗読をさせていただきました。

人類史上例を見ない、「見知らぬ有象無象の人々を高速で運んでいく鉄の箱」の存在の異質さを突いた小説だと思いました。
閉じられているのに開いている空間の中で運ばれていく人々の「物思い」。それが集まっていけばなにか異様なものが本当に生まれてしまうのではないかという畏怖の気持ちを感じる短編でした。