猪木ピンチ!

進藤 進

恐怖の朝

お食事前の方は御遠慮願います。(≧o≦)


※※※※※※※※※※※※※※※


私は毎朝、ジョギングをします。


朝、起きると。

布団の上で「腹筋」「腕立伏せ」をした後。


一時間程度、近所を走ります。

と言っても、「スロージョギング」で。


5km程度をゆっくりのペースです。

分速100mくらいでウォーキングに抜かれる時もあります。


色々、御意見あると思いますが。

個人的にはウォーキングよりもカロリー消費量は多い気がします。


「踏み台昇降」のような感じで、負荷が多いのかもしれません。

数年前、TVで知ってウォーキングから変えました。


音楽を聴きながらだと何も負担なくフンフン進みます。

爽やかな汗をかいた後のお風呂は最高です。


タイトルに戻ります。

「プロレス」についてご存知でしょうか。


昔々。

昭和の時代。


力道山から始まった日本のプロレスは。

その弟子の「ジャイアント馬場」さんと「アントニオ猪木」が引っ張っていました。


二人とも、本場アメリカに遠征してタイトル等も獲得されたようです。

(よう、知らんけど・・・)


力道山さんがヤクザに刺されて死亡した後は、二人がエースとして君臨しました。

(よう、知らんけど・・・)


シングルでもブッチャーやデストロイヤー等と対戦してましたが。

何と言っても、「タッグ戦」。


何と、二人がコンビで戦う試合はしびれたでしょうね。


僕はそのころ、まだ生まれていないか記憶がない頃か。

二人の雄姿はビデオでしか知りません。


でも、あの馬場さんの「空手チョップ」の後に猪木さんがバックドロップをしたなんて。

夢のような景色ではありませんか?


「猪木ピンチ!」

アナウンサーが叫ぶ時。


「ジャイアント馬場」の登場です。

悪役レスラーをゆったりとしたココナッツクラッシュでグロッキーにした後。


コーナーから猪木が鮮やかなジャンピングアタック!

日本中が歓喜の叫びをあげました。


相変わらず、長いマクラでスミマセン。

ここからが本題です。


そうです。

私が朝のジョギング中に。


年に数回しかありませんが。

お腹がゴロゴロするのです。


ウチの近所は高低差があり。

公園までの行きは下り坂。


帰りは上り坂で。

約1km。


普段は、スロージョギングで。

音楽を聴きながら、フンフンと。


軽い足取りなのですが。

昨日は違いました。


走り出した時は、何でもなく。

公園を出た時も、そうで。


ちなみに公園には二か所も公衆●●があります。


丁度、上り坂の半分くらいで。

陣痛(笑)が、やってきたのです。


公園にもどるには遠い。

このまま家まで、あと、500mプラス200m?


とにかく、1kmもない。

ええい、いくっきゃない!


それまで、スロージョギングだったのを。

普通のジョギング、いやいや・・・。


途中から全力疾走。(^o^)


でも、オッサンが続くわけがない。

あと400m(微妙?)の地点でスローダウン。


なまじ振動を与えたから。

いやいやいや・・・。


冷や汗が。

タラタラと。


その時。

私の脳裏に浮かんフレーズが。


「猪木、ピンチ!」

なのでした。


※※※※※※※※※※※※※※※


えっ・・・?

まだ、何のことか分からない?


いやいやいや・・・。

説明したでしょう?


猪木がピンチの時は。

ジャイアント馬●さんが、出るのです。


ちなみに、「馬●」の読み方は。

関西での意味です。(^o^)


食事中の方には大変、失礼します。m(_ _)m


※※※※※※※※※※※※※※※


「えぇっー・・・・?」


私がマスオさんのような切ない声を絞り出す時は、

かなりヤバくて・・・。


あとの数百メートルが。

限りなく、遠く感じます。


緩やかではあるけど、坂道。

ああ、神様。


この拷問がいつまで続くのでしょうか。

走りたいけど、振動はまずい。


脂汗をかきながら。

とにかく、前へ。


(猪木ピンチ!)


心の中で小学生の頃、

男の子達の中で流行っていたフレーズが響きます。


あと、300m。


(猪木ピンチ!)

しつこく、鳴り響きます。


あと、200m。


(猪木ピンチ!)

まだまだ、鳴り響きます。


あと、100m。


(猪木ピンチ!)

ああ、も、もう・・・。(笑)


やっと、エレベーターに!

だが、無情にも上に動いていきます。


(何階?)

インジケーターが長く点滅し。


(10階(最上階)かぁ・・・!)

たった、数十秒ですが。


私には無限の時間に感じます。


あそこの筋肉がキュッキュと。

必死でモジモジするオッサン。


「ああ・・あひぃ・・・」

私のR18小説でおなじみのフレーズを。


脂汗流しながら声を絞り出すオッサン。(^o^)


(猪木ピンチ!、猪木ピンチ!猪木ピンチ!・・・)


無限スパイラルのように頭の中をフレーズが繰り返されます。


やっと、たどり着いた玄関ドア。

私はジョギングシューズも履いたまま個室へダッシュ!


※※※※※※※※※※※※※※※


こんなことが。

年に、ごくたまに。


何回か、あります。


「猪木ピンチ!」

このフレーズを知っている方。


かなりの年配です。(^o^)


※※※※※※※※※※※※※※※


はい。

「進ちゃん、危機一髪!」の一席でした。


お後が宜しいようで・・・(笑)

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猪木ピンチ! 進藤 進 @0035toto

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