読後感の良い「異世界転生パロディ」。

 今作は異世界転生もの……というよりも、そういった類の物語をネタにした作品といったところでしょうか(そもそも、ジャンルが「異世界ファンタジー」ではありませんし)。主人公・隆則が「女神様」に言い放ったセリフが痛快で、読んでいて笑いつつもつい納得してしまいました。ヒューマンドラマの要素を交えながら軽い文体で既存のジャンルを風刺し、最後にある種の教訓を残す……という、読後感の良い「パロディ」に仕上がっていると思います。

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