第2話 奴隷になりたい子

 スマホに弱みを握った私は、名前も知らない女の子の手を引いて、二人きりになれそうな空き教室を探した。登校初日で学校の地理に疎く、人気のないとこを求めて自然に歩くと、ついたのは旧校舎の音楽室だった。教室に入り、邪魔が入らないよう内鍵をかける。


 「で、なんで私の靴の匂いを嗅いでたの?」


 問いかけると女の子が俯いて、何やら言うか言わないか迷っているように、口を開けては閉じてを繰り返し、結局は何も言わなかった。

 正直、私は靴の匂いを嗅がれたくらいでなんとも思っていない。けれど、つい、目の前に超がつくほどの美少女が、私に主導権を握られて弱気になっているのを見ると、考えるより先に手が出てしまった。

 

 名前も知らない彼女の唇に指で触れる。私とはなんの関係もない子を、好きにできるかもしれないと考えると、想像しただけで胸が疼く。

 撫でるように指を這わせても、彼女は抵抗することなく、幸悦した表情で私を見つめるだけだ。綺麗な長髪、何処かの社長令嬢でもおかしくないような、透き通った白い肌、彼女を見れば見るほど、嗜虐心が湧いてくる。ああ、だめだ。虐めたい。


 自然と開かれた彼女の口は、指を入れて欲しいと言っているようで、私は躊躇いもなく彼女の口に指を入れた。温かい。今まで人の体温というのを直で感じた事がないせいか、不覚にも、気持ちいいと思ってしまった。感情に身を委ねるように、深く、深く、彼女の口に指を入れていった。


 「あっ」


 名前も知らない彼女が、顔をだらけさせ、自らの身体を腕で抱きしめるようにしていたかと思うと、音楽室の床はびしょびしょになっていた。


 やり過ぎたかもしれない。見ず知らずの人に口を弄られるなんて、普通の女の子からしたら怖くて仕方なかっただろう。失禁してもおかしくない。弱みを握っているからといって、流石に度が過ぎたと思っている。咄嗟に謝ろうと口を開くと、先に声を発したのは彼女だった。


 「ご主人様、私をあなたの奴隷にしてください。」


 言われた事は分かった。なるほど、先程の考えは間違いだったのだろう。怖かったんじゃなくて、ただ逝っただけなんだ。ああ、良かった。

 確かに、怯えているというよりは、なんか嬉しそうな顔をしてたし、きっとそうゆうことなんだろう。


 「本当になんでもします。お金もいっぱい貢ぎます。なので、どうか私をご主人様の奴隷にしてください。」


 うん、生粋のドMだ。でも、寧ろ都合がいい。弱みを握って好き放題したいと思った女の子が、自分から奴隷になりたいって言ってきたんだから。利用しない手はない。


 「本当になんでもできるの?」


 「本当になんでもできます。どうか、奴隷にしてください。私のご主人様になってください。」


 そう言って彼女はびしょびしょになった床に躊躇いもなく膝をつき、額を床につけた。

 

 彼女のスカートが、彼女の綺麗な髪が、彼女自身のもので濡れている。ああ、綺麗なものが穢されるのは、なんて、なんて気持ちいいのだろう。もっと、もっと彼女を汚したいと思ってしまう。


 私は土下座している彼女の前で膝をおり、彼女の頬に手を当て、顔をあげさせる。彼女の上気した表情が、私の嗜虐心に火を灯す。


 「いいよ。奴隷にしてあげる。分かってると思うけど、私には絶対服従だからね。」


 「ありがとうございます。ご主人様。」


 「よろしくね。私の奴隷。それと、床を汚しちゃう悪い子には、おしおきが必要でしょ?」


 私は自分の指を床につけ、ひとしきり濡らしたあと、彼女の口元に差し出して、命令する。

 

 「綺麗にして」

 

 「はい。」

 

 ほんの冗談のつもりだった。自らのそれで汚れた私の指なんて、舐めるわけないと思っていた。それなのに、躊躇いもなく濡れた指を口にいれる彼女は、とても美味しそうに私の指を舐めまわす。


 ああ、どうしよう。もう、止まれそうにないかもしれない。気持ちいい、彼女を汚せば汚すほど、私の心に得体のしれないなにかが満たされていく。いけないことだとわかってはいる。こんな事してはいけないと。でも、一度芽生えてしまったら、もうこの気持ちは止まらないだろう。


 私は自分の指を汚しては、彼女に綺麗にしてもらうという行為を何度も繰り返していた。気づいたときには床が更に濡れることになっていたが、昼休みの終わりを告げる鐘の音が響き、楽しい時間も終わりを迎えていた。


 


 


 


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TSしたから女の子を堪能する @arisiax

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