2024年のスタート

最時

第1話 令和6年の初まり

2024年スタート


「ピコン ピコン ピコン」


 ベットから手を伸ばしてスマホのアラームを止めた。


 6時50分。

 日の出前で薄暗いが、良い天気ではなさそうだ。

 一枚着込んで居間へ向かい、暖房を入れる。

 玄関の鍵を開けて、門のポストに新聞を取りに行く。

 空は曇りだ。

 だけどこの時季としては寒くない。

 曇りの日は暖かい。

 雲が地上の熱を保ってくれるからだ。


 新聞は丁寧にビニール袋に入っていた。

 もしかしたら少し雨がぱらついていたのかも知れないな。

 1月1日、元日、元旦。

 暦の上で新しい年が始まる。

 と言っても連続した一日には変わりはない。


 居間のヒーターの前で新聞を広げる。

 数年前までは大量の広告も付いてきていたが、ずいぶん少なくなった。

 時代の流れだなと。

 

 テレビでは富士山頂からの日の出中継がされていた。

 綺麗だなと。

 正月だなと。


 長野の実家に帰省中だ。

 お正月だしお雑煮にでも食べたいなと思ったが、誰も起きてこない。

 適当なあまりものを食べた。


 年始から早起きしたのはスノーボードに行くためだ。

 一昨年の大晦日に行ったときは天気が良かったこともあって、凄い混雑だったので今年は年始に。


 車にボードを積んで自宅から1時間くらいの近場のスキー場へ。


 通りに車は少ない。


 雪も少ない。


 交通量が少なかったこともあって、40分くらいで着いた。


 スキー場に着くとやはり予想通り人が少ない。

 しかしここまで来るのに雪を見なかったが、今年はいっそう雪が少ない。

 暖かいことは良いのだが少し残念だ。

 温暖化の影響もあるのだと思う。


 スノーボードは今年で二年目の初級者だ。

 楽しく滑るには人が少ないことと言うのが大きい。

 滑り方を思い出すところかなと思っていたが、意外と去年同様に滑ることが出来て楽しかった。


 自宅に着いてお風呂に入っていると地震が来て、市のスピーカーから大地震警報が放送された。


 ゆったりとした大きな揺れがしばらく続いた。

 東日本大震災ほどではないにしても遠方で大地震が起きたのだろうと思って慌てて風呂を上がる。

 能登半島で最大震度7。

 5mを超える大津波警報も出ていた。

 仙台で東日本大震災を経験したし、金沢には三年ほど住んでいて能登にも観光で何度も行っていた。

 津波の影響でどうなるのだろうとしばらくテレビから眼が離せなかったが、報道から予測されていたほどの大津波はなかったように感じて少し安心したが、かなりの被害だろうと思った。

 夜と言うことで詳細な被害の状況はあまり報道されなかったが、今日1月12日時点で200人以上が亡くなる大災害だった。

 震度7の揺れにより多くの家屋も倒壊し、火災にも遭った。

 私としては寄付ぐらいしかなかなか支援することは出来ないが、皆様が少しでも元の生活に近づけるよう祈りたいと思う。


 去年末にはパレスチナで戦争が始まった。

 そこでは毎日100人以上の死者が出ている時期もあった。

 自然災害ではなく、人が作った兵器によって殺害されている。

 正気とは思えない出来事に思えるが、実際起きていることでそれを支持する人もそれなりにいると言うことだ。


 ロシアのウクライナ侵攻や少し前ではアメリカで起きた同時多発テロ。

 こんなことが本当に起きるなんて思っていなかった。

 本当に自分は何も知らないし、わかっていないのだと。


 温暖化や戦争いろいろな問題がある。


 今年はそれらを解決するスタートを切れることをせめて祈りたいと思う

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