第21話
《麒麟視点》
「百式機関短銃を使わないでいいのならもうこっちのもんだ。【召喚】九九式軽機関銃・改」
手元によく馴染んだ軽機関銃が出てくる。この銃はひい爺さんの形見らしい。米軍が鹵獲したひい爺さんが使っていた軽機関銃を爺さんが終戦後、ダンジョンに潜る武器として譲りうけたんだとかなんとか。それを俺が受け継いで少し改造した。まぁ基本邪魔なので自宅に保管しておき必要な時に限って召喚している。
「【創作】コピー‼」
・銃が分裂したぞ‼
・どうなってんだこれは
・後ろの大将さん唖然と…
・そりゃなぁいきなり見慣れていた軽機関銃が出てきたらそうなるよ
・この軽機関銃、なんか少し違う気がしないか?
・そういやだんだん光ってる気が…
俺はコピーした軽機関銃を並べた。ねずみ算式に増やしていきその数およそ25500。俺はそれぞれに違う属性の魔力を込めた。ちなみにこれは魔力を発射するのではなく本物の銃弾を発射する。その銃弾に魔力を込めると同時にそのままの銃弾の速度では効果がないため加速魔法を銃自体に付与しており発射速度は秒速440mにもなる。
「ワイバーン以下モンスターどもに風穴を開けてやれ。撃ち方始めぇ‼」
号令とともに自動的に銃弾が発射されていく。うるさいほどに鳴り響く銃声に怯えたのか心なしかモンスターの進軍速度が緩くなっていく。しかし無慈悲に弾丸はモンスターを狩り取っていく。
・やべぇぇぇ‼
・鼓膜、無事に破壊される
・圧巻の光景だぁ
・モンスターってこんな簡単に倒せるんだぁ
・おいこれは殿が以上だからであって普通の探索者がやったら死ぬぞ
・何これ銃弾の速度おかしくない?
・確かに…
・いわれてみればそう
「あー軽機関銃に加速魔法付与してるから発射時の弾丸の速さは秒速440mだぞ」
・いまいちピンとこない…
・あ、核が炸裂した時の爆風とおんなじか
・ふぁ⁉
・モンスターは要するに核攻撃を受けているってことでおk?
・間違ってはないww
・あれだけいたモンスターがもういなくなってらぁwww
「いやーこれでこの階層もクリアか。それじゃ、栗林陸軍大将殿、これで失礼させていただきます」
「き、君なら大丈夫だとは思うけど気を付けて」
唖然とした栗林陸軍大将に見送られながら俺は硫黄島階層を去っていく。
「しかし、あっけないよなぁ。歯ごたえが欲しいんだよ歯ごたえが」
・視聴者には歯ごたえありまくりなんだが
・なんていえばいいのかもうわかんねえよ
・次はどんな無双が見られるのやら
・モンスターがかわいそうに思えてくる
・お、次の階層だ
・これは…艦橋の中?
次の階層に出ると艦橋の中…操舵室といったほうがいいのかまぁ艦橋の中にでた。
「ようこそ、戦艦大和の艦橋へ。私は艦長の有賀幸作海軍中将だ。この階層はここから出ることはできないよ」
・ふぁ!
・ここあの大和の中なのか
・あれ遠くに何か見えないか?
・あれは飛行機じゃないか?
・もう終戦間際ということはこれは…坊ノ岬沖海戦⁉
「はは、俺は宇喜多麒麟と申します。だいたい今の言葉でわかりました。俺はここで指揮をとればいいのですね」
俺がそういったところで艦内に放送が響き渡った。
「左舷に敵機襲来‼数は…およそ300‼」
「麒麟君、指揮を頼むよ」
「お任せください。総員戦闘配置につけ‼配置についたものから撃ち方始め‼」
・あの敵機を操縦してるのって…もしかしなくてもゴブリンじゃないか?
・マジやん
・知能の低いゴブリンが操縦できるんや
飛行機をまさかのゴブリンが操縦していた…
高校生探索者の俺、ダンジョンで有名配信者(クラスメイト)を助けて有名になる 時雨古鷹 @sigurefurutaka9618
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