新婚

こたろー

まず最初は―

三十歳、高校社会科教諭の俺は、子連れが多く訪れる商業施設で一人の女性に一目ぼれした。


 出会ったその日の内に声を掛け、連絡先を交換した。

それから複数回メールのやりとりと電話を繰り返し、何回かデートにも行き、お付き合いすることになった。


 部活の指導、担任しているクラスの生徒等への進路指導や生徒指導。

学年主任から回される諸書類の作成、課題の採点に教材研究。地域住民からの苦情や親からの電話の対応。


 どこをとっても多忙とされる教職は、出会いも少ない。


 担当している部活がオフの日に彼女が予定を合わせてくれたため、なんとか休日に会うことができた。


 文化祭期間になると、クラス内でもめ事が発生したり、修学旅行先での生徒が起こした問題行動の対処をしたり、部活の新人戦では初戦から強豪校と当たるなど多くの苦難があったかが、彼女が居てくれたお陰で乗り越えることが出来た。


 クリスマスの夜に彼女を呼び出してプロポーズを行った。


彼女は俺が渡した花束を快く受け取った。



これから俺と彼女の華々しい新婚生活が始まる。


まず最初は今の奥さんと離婚して、彼女の御両親に挨拶に行かなければ。


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新婚 こたろー @rotaro-24

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