主人公は、小学4年生の少女、美織《みおり》。
有名バレエ教室に通うが、うまく振り付けが覚えられず、「小学生のお友達」にバカにされる日々。
しかし、その美織に、中学1年生のスター選手ならぬ、エトワール……バレエの舞台で主役を踊れるバレリーナ……であるすみれが、
「あなた、オデット踊りたいの?」
(オデットとは、白鳥の湖のヒロイン)
と声をかける。そして、すみれは、美織にだけ、レッスンをつけてくれるようになる。
なぜ、すみれは、美織を選んだのか??
それは、物語を読んでくださいね。
一万文字に満たないくらいの物語のなかで、醜いアヒルの子が美しい白鳥に生まれかわるように───、その羽化を見ることができます。
本作は、『エトワール1993』のプロローグにあたるそうですが、未読でも楽しめますよ。