エピローグ
全国大会の結果は散々だった。というか、毎年の滋賀県民の順位は大体それくらいらしい。後ろ3分の1に散らばっている感じ。真ん中までいける人が何年かに一度いるくらいなんだって。一度だけ、女子で14位に入った人がいたらしいけど。
仕方がないよね。雪がないんだもの。それに、層が薄い。そもそも滋賀県の中のひとつの市だけだし、その市も田舎の人口が少ないところだ。さらに10年前より子どもが半減している。小さいころからクロカンをやってる子がたくさんいる中で、勝ち抜いてきた人たちに勝つのは並大抵じゃ無理なんだろうな。
だけど。
全国の選手と争うほどにはなれないかもしれないけど。雪のないという条件の中で活動してきた先輩たちの、滋賀の成績を抜いていくくらいにはがんばりたい。
まだまだ足りないところだらけだけど。
「ここからが私のスタートだ!」
明日香は小さくつぶやいて、こぶしに力を入れた。
スタート! 楠秋生 @yunikon
★で称える
この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。
カクヨムを、もっと楽しもう
カクヨムにユーザー登録すると、この小説を他の読者へ★やレビューでおすすめできます。気になる小説や作者の更新チェックに便利なフォロー機能もお試しください。
新規ユーザー登録(無料)簡単に登録できます
この小説のタグ
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます