学校裁判

ごぼう

第0話 北高第十ヶ条

北高第十ヶ条

第一条 最高法規

北高第十ヶ条は北高における如何なる規則の影響も受けない最高法規である。


第二条 基本原則

①北高第十ヶ条は北高生徒並びに学校長及び教師等に例外なく効力を発揮する。

② ただし効力を発揮する範囲は北高校内に限定される。


第三条 基本的権利

①すべて北高生徒は平等であり、個人として尊重される。

②すべての北高生徒及び教師は学校生活においての、生命、自由、幸福追求において最大の尊重を認められる。

③公共の福祉や校内の風紀から明確に違反する場合はこの限りでない。


第四条 体罰禁止条文

①すべて教師は生徒に対して、過度な暴力や精神的攻撃を用いた指導を行ってはならない。

②すべて教師は生徒に対して、客観的正当性に欠いた校則或いはそれに準ずる規則に基づく指導を行ってはならない。


第五条 いじめ禁止条文

①すべて生徒は、別の生徒に対して過度な暴力や精神的攻撃を行ってはならない。

②すべて生徒は、意図的な金銭の巻き上げや他生徒の所有物の掩蔽や窃取等を行ってはならない。


第六条 目安箱

①北高第十ヶ条施行に伴い、学校各地に専用目安箱が設置される。

②主に北高第十ヶ条に関する質問や改正案提出、条文違反者に関する告発に利用すべし。

③裁判委員や生徒会役員及び特定の職員を除き、目安箱の破壊や内容物の確認等を禁ずる。


第七条 学校裁判

①北高第十ヶ条に違反した者が出た場合は程度によって異なる裁判が開かれる。

②クラス単位の違反の場合は担任教師公認の元、クラス裁判が開かれる。

③学年単位の違反の場合は学年主任公認の元、学級裁判が開かれる。

④学校単位の違反の場合は学校長公認の元、学校裁判が開かれる。

⑤違反の規模により開かれる裁判は異なるが、被告又は原告は判決後2週間の間であれば控訴や上告ができる。


第八条 裁判基本規定

①極めて緊急の事態を除いて、すべて裁判は金曜日の五限と六限の総合の時間に開かれる。裁判が行われない場合、その時間には其々のクラスのカリキュラムに従い通常の授業が行われる。

②罰則に関しては、罪の重さに合わせて保護者面談、訓告、停学処置、退学処分等が課される。


第九条 裁判委員会

①裁判が行われる可能性に伴って、裁判委員会を結成する。

②裁判委員会の中で、それぞれ一名ずつ裁判委員長と副裁判委員長を選出する。

③裁判の際は、裁判委員が裁判官を務める。また裁判の公平性を損なわないため、必ず一名の教師が裁判委員の推薦により裁判官に任ぜられる。


第十条 裁判委員の原則

すべて裁判委員は、その良心に従い独立してその職権を行い、この北高十ヶ条にのみ拘束される。

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

学校裁判 ごぼう @kate0518

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

フォローしてこの作品の続きを読もう

この小説のおすすめレビューを見る

この小説のタグ