冒頭の一文が素晴らしい。いきなり不条理。
割と普通な感覚を持っているように最初のうちは見える語り手が、読み進めるにつれて、どうやら一連の異常な出来事の核心であるらしく感じられてくる。
何かしら「真相」がありそう、という感じを強く受けます。でも、それが何だかわからない。一人っ子の一家が何物かに侵食されつつあるような……いや、わかりません。宙吊りの感覚。それが何故だか心地よい。
油虫が、登場を重ねるにつれて、得も言われぬおかしみを帯びてくるのもツボでした。
終始禍々しくて良かったです!
作者からの返信
コメントありがとうございます。
姉ってなんだろうという疑問が浮かんだら幸いです。
伸び放題の髪と爪を振り回しながら凶暴にうめき叫ぶ「姉」
とかなら、ホラーで大賞とったあの作品なのですが……。
真相に関してはかなりけむに巻く感じになっていて、多分読み終えてもわかりません。
ひきこまれる様な展開で面白かったです。