第15章 ピナート島での生活
春になるとゲンブルグは農民をウェスハリアに返した。そして本格的なピナート島統治をはじめた。コルテアに競馬を導入した。運営は民間だが利益のほとんどは第五師団のものである。
クィーとジェーも騎手として活躍した。競馬は莫大な利益を第五師団にもたらした。やはり世の中、遊びがないとダメなようである。
ゲンブルグはその利益によってコルテアの都市化を進めていった。金貨、銀貨、銅貨による造幣局の作成。またこれによる貨幣の統一。医学の学校の設立。コルテアの水運の整備、陸運の整備、市場の整備、レンガ造りの家屋の作成。
代わりに旧首都のピニッツは段々と衰退していった。貴族の多いピニッツでは十分な改革はできなかっただろう。 ゲンブルグは自分が貴族出身だったので、 貴族の浅はかさは知っている。 奴らの多くは国の害虫みたいなものだ。
ゲンブルグはピナート島の税率を低くし商業を推奨した各街に市場を設立した。
農業が進んでいるビナート島ではそれが出来たのである。また、船大工に物資運搬用の商船を造らせた。これは全て帆船で外洋も渡れるものだった。
そして、ロザリア西部と交流を広げ貿易によって富を増やした。貿易による富は惜しまずにコルテアの発展に使った。 また、ゲンブルグは個人用のサウナを作った。毎夜、入っているようである。 だれもいない時はクィーとジェーも入っている様である。しかし、裸は誰にもみせない。
また、商船を商人に売った。そしてロザリア西部との貿易の場合、利益の半分を税としてうけとった。
そして、レンガ造りの建物を増やしていった。港、造船局、商業部、工業部、司令部、市場などなどである。
また林業部も作り植林も奨励した。森が無くなってしまえば何も作れない。また、レンガ用の質の高い粘土も探した。コルテアは次第に発展しウェスハリアの首都ウェスタにも匹敵する都市となっていった。
ゲンブルグ @kfn
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