第3話

「永秀さん」

「市華?どうした?」

「助けてください…私、虐められてるんです…」

「マジか。でも、なんとなく察してた」

「なら、声かけて欲しかったです…」

「ごめん。で、何をされたの?」

「色々買わされたり、殴られたりしました。」

「なるほど…あ、ちょっとトイレに行ってきていい?」

「いいですよ」

「ここで待ってて」


「分かりました」


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「市ー」

「直虎…じゃなくて直子?」

「今は直虎でいいよ」

「あ、じゃあ直虎。どうした?」

「市って、いじめられてるでしょ?んで、それを心配した直政なおまさが、これ市にあげてって言ってた」

「これは…」

「我が家特製の菓子詰だよ。中でも、この中身は全部直政がアイデア出したらしい」

ちなみに、直子には弟がいる。直樹という名前で、井伊直政の生まれ変わり。彼等の家は、全ての菓子が手作りで、超有名で、有名人の常連もいて、一週間で100万円の売り上げがある超絶人気な菓子屋である。余談だが時給も高く、2000円程なので、店長とその家族以外は、ほぼ高校生である。

「ありがとう!」

「あと、これも」

「これは?」

「100000円だって」

「そんな金額、貰っていいの!?」

「まあ、一週間で稼げる金額の10分の1だよ?」

「…そうだった」

「今日用事があるから。またあとで」

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美は、魂に受け継がれる 額田兼続 @Nekofuwa-jarashi

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