君の未来まで生きるんだ

柊藍々

大好きだった君の命は、

『1人でも大丈夫、心配しないで』

「まってよ、置いてかないでよっ…」

「やだ、よなんで…」


朝、相変わらず同じ夢をみる。もうずっとこんな調子だ。

「はぁ…」

大好きだった君は5月26日わたしの誕生日に亡くなった。そして今日は5月25日、明日は君の命日と私の誕生日だ。

学校だ、

「はぁ…めんどくさ…」

「まだあいつ飛び降りないんだけどwww」

「するかよ…(小声)」

私の親友が亡くなって私が標的になった、あいつらは私が飛び降りるのを今か今かと心待ちにしているが私は飛び降りる気は無い。だって親友の未来まで生きると決めたから。


『私が飛び降りたらもしかしたら菜美が標的になるかもしれないけどこっちには来ないでね、』

君はそう言って飛び降りた。

「まって、まって!瑠南!」

もう二度と帰ってこない親友の為にも私は生きるしかない。

「見てて、瑠南」

『見守ってるよ、菜美』

きっと見てくれているはずだから。私は今日もいじめに耐える。どんなに殴られ蹴られても私は、私は…っ、






耐えるはずだった。遂に限界を超えて屋上の柵を登り飛び降りるはずだったのを誰かに助けられた。

「ま、間に合った…」

「邪魔しないでよ!」

「…私瑠夏、あなたは?」

「菜美…もういいから離して」

私はその手を振りほどいてそのまま真っ逆さまに落ちていった。瑠南の未来は、もう誰も保証出来ない、だって私も飛び降りたから。


もう誰も救えない。

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君の未来まで生きるんだ 柊藍々 @ramom0520

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