第3話彼女と彼
そんな彼女には、違う部署に同期の元彼がいる。
この事実は、この会社で私だけが知っている。
理由はありきたりで、先月の新年会で柄にもなく、少し探りを入れてしまったのだ。
恋愛ごとにあまり積極的でなかった私は、探りの入れ方がわからず、
なんの文脈もなしに、
「そういえば、よく来る営業部の方と仲良いんですか。え、彼氏とかだったりしますか。」とちょっと変な感じの質問をしてしまった。
私からそんなこと聞かれるとは思っていないかったようで、
彼女はちょっとびっくりした様子だったが、お酒も入っていたからか、まあ別にいっかと答えてくれた。
彼とお付き合いしていたこと、別れてしまったけど今でも仲がいいこと、
仕事のことに関しても相談しやすいため頼りにしていること。
そんなに仲が良くてなぜ別れてしまったのだろうと思ったがさすがに聞けなかった。
最後に彼女は
「このこと知ってるのあなただけだから、他の人には内緒ね。」
といたずらっ子のようなちょっと悪い顔をしてこの話を終わらせた。
可愛い。絶対言わない。私は心に誓った。
恋愛という自分との戦い。 月雪 こう @madao1111
★で称える
この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。
フォローしてこの作品の続きを読もう
ユーザー登録すれば作品や作者をフォローして、更新や新作情報を受け取れます。恋愛という自分との戦い。の最新話を見逃さないよう今すぐカクヨムにユーザー登録しましょう。
新規ユーザー登録(無料)簡単に登録できます
関連小説
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます