第10話
「太田、久しぶり」
「滉、久しぶり」
「ね、真理も3人でここに来るの久しぶりだね」
「うん」
やっとそれだけ言えた。
莉愛は既に私が座っていた場所の隣に座っている。
「真理も座りなよ。いつもの席に。」
莉愛が私の手を軽く下に引っ張る。
いつの間にか、滉も座っている。
「太田は、変わらずクリームソーダ?」
「うん。泉日はアイスコーヒー?」
「うん。大出は?」
「コーヒーフロートで!」
多分、あれで間違ってなかったと思う。
自己満足な気もするけど。
俺の考えるベストは尽くしたはず。
それにしても、寒いな。
スマホが鳴った。
『グループラインに招待されました』
グループライン?
そのグループ名は、『奏高校3-Cのイツメン+1』。
奏高校の3-Cのイツメンというのが、泉日先輩と大出さんと太田さん。
で、+1というは俺…の事?
恐る恐る参加のボタンを押す。
滉『おっ。来た来た』
莉愛『改めまして、よろしく!』
真理『志木くん。さっきはごめん。それと、ありがとう。』
え?一瞬、理解が追いつかなかった。
蓮『こちらこそ、よろしくお願いします。』
滉『志木。見て。』
そこには、仲の良い3人の写真が写っていた。
それは、前に泉日先輩が見せてくれた写真と何も変わっていなかった。変わっていたとしたら、それは皆が少しずつ経験値という名の年をとった事ぐらいだろうか。
蓮『皆さん、いい表情ですね』
莉愛『今度は、蓮くんも一緒に行こうよ!』
真理『どこ行きたい?』
滉『ボウリング』
莉愛『猫カフェ』
蓮『先輩、猫カフェ好きすぎません!?』
真理『蓮くんは?』
俺がこの3人と一緒に行きたい場所。
蓮『俺は、神社に行きたいです。まだ、初詣行けてないので。』
莉愛『いいね!行こ!』
真理『私も行ってない』
滉『皆、来週の日曜ひま?』
えっと、来週は……
暇だ!!
あの日のはなし。 瑞稀つむぎ @tumugi_00
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