第6話 待ち受ける壁

ここまでで順調にランニングへのモチベーションを高めることができて、走り出している人がいるととてもうれしい。


だが、逸る気持ちを抑えて、冷静かつ慎重にコントロールをしていただきたいことがある。ずばり、走りすぎに注意。


私も2月まででこんな距離を走れるようになった!VO2Maxがあがってレベルも着実に上がっている!と感じ、3月には新しいウォッチ(GPS機能あり、それまではGPSのないBandだった)を買い、より走ることに勤しんだ。


結果として3月の月間走行距離は145㎞。なんと2月の74㎞の約2倍である。ここで何が起きたか。怪我だ。まず足の爪が黒くなって痛くなった。これはテーピングをしながら走ることで我慢はできた。根本解決策もその2か月後の5月ごろに気が付いた。踵をトントンと合わせてから履くことと、紐をしっかり毎回結ぶことだ。こんな基本的なことも知らずに走っていたために、爪が死んだ。(半年ぐらい経つと生え変わる)


4月、それでも走り続け、3月より少し多い153㎞を走った。膝の内側と足首が痛くなった。さすがに走り続けることが困難な痛みだったため、5月は序盤をほぼ休んで徐々に復帰し、結果的に130㎞程度しか走れなかった。


このように怪我はせっかくのランニング習慣を分断することになるため、怪我をしないように走り続ける、ということが非常に重要だ。


そのためにどうすれば良いか。週間走行距離を10%以上伸ばさない、ということだ。2月から3月の約倍増は明らかにやりすぎで、今考えるとそれば怪我をする、と色んな書籍を読んで勉強したからわかる。


ぜひ、逸る気持ちを抑えて、突然大きく走行距離を伸ばさないようにしてもらいたい。


一度習慣化されたランニングが分断されることにより、人によってはそこで辞めてしまう人もいるのかもしれない。私は幸いにして走りたい気持ちを我慢しつつ、回復を待って復帰を果たしたわけだが、外傷があるものでもないし、なかなかに治りづらい。予見ができるものでもないので、やりすぎないようにコントロールするしかない。それでも怪我するときはしてしまうので、難しいところだが、走り続けることによってその怪我の頻度は下がってくるものだと思われる。

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