第75話 佐伯鷹臣 15
「なんだか変なことになってるみたいね」と、電話を終えた
「変なこと? 何かあったんですか?」
「
そう言いながら
そこには「はじめに」という言葉から始まり、「私は今、この文章を書きながら震えている。あまりにも
「これは?」
「
「
「ええ。まるで
「どういうことだ……?」と、
「第四保菌者となっていた
「それに関してなんだけど、ちょっと私の考えを聞いて貰ってもいいかしら?」
「なんでしょう?」
「
「個人差……」と、
「……それもそうですね。確かに僕はかっちり考え過ぎる癖がある。感染段階も空っぽの私たちを読んだ上での判断ですし、作中明言されていない様々な要素もあるのかもしれない。それに……」
「影響を受けやすいという言葉は
「昨日の墓参りの帰りから、
「墓参りの帰りに?」
「ああ。
「……墓参りは昨日の夕方でしたよね? 僕に対する伽藍の悪魔の影響力が強まったのも昨日の夕方……お墓で何かあったということでしょうか……」
「すまん。こんなことなら墓まで一緒に行けばよかったな」
「いえ。
「
「墓地を訪れた人を調べることは出来ますか?」
「ええ。確かあそこの墓地は監視カメラがあったはずよ。すぐに調べるわね」
そう言って
「
「やれやれ……もはや見慣れたせいで、何も言いたくもないが……」
「そういうことは人前でするな」と、
「すみません。伽藍の悪魔の影響で、欲に流されてしまうんです。ですが……やはり個人差はあるようですね。
「すまんが
「なんでしょう?」
「いったん外に出ないか? 自動販売機の横に灰皿があっただろう?」
「言ったそばからこれですか」と
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