第66話 佐伯鷹臣 6
「
「足りないの」と、
「足りない? 何が足りないんですか?」
「
「……少し
「ええ。でも大変だったのよ? 説得するの。とりあえずは
「後でご挨拶に行かなければならないでしょうね」
「気にしなくていいのよ。
「
「とりあえず私は二階で待機するわ。
「ありがとうございます」と、
「……質問があります。あなたが今まで殺したのは何人ですか?」
「九人ですね。群馬で六人と東京で三人。そのうち完成品に仕上げたのは七人だ。
「嘘は……
「知っているということは、やはりあなたが殺したんですよね?」
「……僕が殺したのは九人だと言いましたよ? それよりもなぜ君がコレクションリストを知っているんですか?」
「コレクションリスト?」
先程から
「僕が今言った三名は、行方不明となっている人物です。三名ともとても容姿が整っていると評判で、監視カメラの死角を利用して拉致されている。元が群馬出身で、行方不明当時は東京に住んでいました。その上、群馬在住時はあなたと同じ街に住んでい──」
がたん──
と、二階から音がして、
闇。
後も先もない闇が、ただひたすらに横たわる。
とりあえず
階段の上、二階を凝視しながら動きを止める。
ひたり──
と、階段の最上段に、携帯電話の灯りに照らされた仄白い足が浮かび上がる。
ぅふ……
ふふ……ふ……
と、背筋が凍りつくような、気味の悪い掠れた笑い声が聞こえ──
ひたり──
ひたり──
と、仄白い足が螺旋階段をゆっくり降りてくる。
「ぁはァ」と、
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます