第6話 奥戸雪人 6
ようやく玄関の扉へ辿り着いた
がこん──
と、音を立てるが扉は開かない。何度もドアノブを下ろして扉を開けようとするが、その度、がこんがこんと音を立てるだけでビクともしない。そう──
この女性の幻覚やポルターガイストの話を
監禁という方法を取るならば、もっと早くにやって然るべきだったはずだ。最初に薬物を接種させ、行為に及んだ際にやっておくべきことだ。だがそうなると監禁罪は……と、
実は
そうなると、初めて抱かれた日から起きている女性の幻覚やポルターガイストは、薬物の作用によるものではなかったということになる。
女性の幻覚やポルターガイストのことを伝えた日の夜に取り付けられた補助錠。その日から始まった
じゃらり──
と、足に嵌められた枷から伸びる鎖を
異常な状況。場合によっては命の危機さえあるかもしれない状況。それでも……
「あぁぁぁあぁぁぁあぁぁぁぁぁあぁぁぁぁあぁぁぁあぁぁぁあぁぁぁぁぁあぁぁぁぁぁぁぁああっ!! 早く……早く帰ってきてよ
とうに
室内には
──奥戸雪人(了)
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます