3-22 心理的瑕疵物件 2


「平和バト、お前、高校生なのか?」


「いえ、僕は中学2年生です!」


 闇の福音の質問にふんすと答える平和バトは、将来イケメンになりそうな可愛い顔をしていた。服装はジャージにパーカー、背中にリュックサックと普通の格好だ。


「賢者の中には中学生もいたんだな。高校生っぽい子はいるけど」


「もしかしたら平和バトが最年少かもな」


 闇の福音が言うと、髑髏丸が続いて予想した。


「僕もたぶん自分が最年少かなって思います。300人の中に僕より下の年齢を入れるメリットはあまりないように思えますし」


「たしかにな」


 ミニャの年齢に近い子がいれば良い友達になれそうに思えるが、ミニャからすれば賢者全員が友達みたいなものなのでメリットは薄い。逆に地上から消える子供を目撃した家族が大騒ぎしてしまうデメリットの方が大きい。


「まあいいや。よし、とにかくだ。平和バト、俺たちくらいの年齢のヤツが中学生とつるんでいると何が起こるか想像がつかん。だから、この先で職質されたら、俺は昔からお前を可愛がっている近所の兄ちゃんで、コイツらは俺のオタク友達ということにしよう。いいな?」


「わかりました。じゃあその時はヤミ兄ちゃんって呼びます」


「可愛いなお前!」


「てへへ!」


「おい、闇の。そろそろ行こうぜ。ここは人通りが多すぎて彼岸花が不機嫌になっている」


「あ、はい」


「わぁ、可愛い子ですね!」などと彼岸花を見てキャッキャする平和バトが同行することに一抹の心配を抱きつつ、闇の福音は3人を連れて自宅方面へ歩き出した。


「平和バト……面倒くせえな、ハトって呼ぶぞ」


「いいですよ!」


「ハトはどうして今日来る気になったんだ?」


「賢者たちの間でオフ会をしている人もいるじゃないですか。ショップが解放されてからは検証オフ会とか活発ですし。でも、僕が気軽に行ける範囲でやっている人がいなかったんです。だから、今回は近かったし行ってみたいなって思ったんです。あの、もしかして迷惑でした?」


「迷惑なんてことはないよ。いやさ、お前は中学生だし、身バレは怖いんじゃないかなって思ったんだ」


「賢者仲間への身バレはあまり気にしてないですよ。だってみんな女神様に選ばれて、ミニャちゃんのために凄く頑張ってますし、回復属性しか使えない僕にだって優しいし。みんながとても良い人だってわかってますからね」


 その純粋な返答に、闇の福音はうぅと眩しそうにした。そうして視線を向けた先には、何かよくわからない異形の存在が2人。


「だってよ。お前ら、期待を裏切るなよ」


「もちろんですぞ。私は賢者として清廉潔白に生きると誓っておりますゆえ」


「ふん。俺だって彼岸花たちやミニャちゃんに顔向けできないようなことはせん」




「駅から徒歩5分ですか。良い立地の家ですな」


「これだと築10年ってところか? これで家賃2万とか凄いな」


 アパートの外観を見て、ロリエールと髑髏丸が言う。


「家賃2万円はそんなに安いんですか?」


 賃貸料がピンとこない平和バトの質問に、髑髏丸が答える。


「この町は東京から割と近いからな。それでこの物件なら2万は激安だろう。ここらの同じ条件のアパートなら5万から8万ってところじゃないか?」


「はえー、高い」


 中学生には凄い大金。


「ここだ」


 闇の福音の部屋は1階の角部屋。

 女の子を連れ込んだことなんてないが、平和バトを部屋に入れるのはそれと同じくらいドキドキだった。どこかで警察官が見ていて、部屋に入れた瞬間に現行犯になったらどうしようかと。


「ドキドキしますね!」


「俺もドキドキだ」


 ワクテカする平和バト。闇の福音もドキドキ。


「割とビビってたみたいだけど、鍵は閉めたのか?」


「朝に一回帰ってきて、着替えたからな。それまではずっと開けっ放しだった。まあ盗られて困るようなものはないから大丈夫だ」


 昨晩、大慌てで逃げた闇の福音に鍵を閉める余裕なんてなかった。今朝に帰った時は霊視も解除されており、いつも通りの部屋だったので、ビビりながら準備をした次第。


 闇の福音はガチャリと開錠し、ドアを開けた。


「お前、本当にこの部屋に住んでたのか?」


「え、そうだけど。髑髏丸、もしかして何か感じるのか?」


「ああ。別に霊感があるわけじゃないが、カーテンが開いているのに明らかに部屋が暗いぞ。それに鳥肌が立っている」


「え」


「僕もそう思います。あと、湿っぽいというか」


「え。ハトも? ロリエールは?」


「この部屋で暮らせと言われたら暮らせますが、選択肢があるのならランクが低くても別の住居がいいですな。お二人が言ったように、妙な暗さと湿っぽさを感じますぞ」


「マジかよ。俺とか全然気にならなかったわ。まあいいや、とにかく入って入って」


「お邪魔します!」


 ぞろぞろと家の中に入り、リビングへ。


「それじゃあこれを渡しておこうか」


 髑髏丸が背負っていたカバンを下ろし、中から仮面を7つ取り出した。


「好きなのを被ってくれ。お近づきのしるしに持って帰っていいぞ」


 髑髏丸はそう言うと、自分と彼岸花の顔にベネチアン様式のアイマスクをつけた。大きさは違うがお揃いである。顔の前に銀髪を隠した方がいい。


「おー、マジかよ、サンキュー。じゃあ、俺、これ!」


 闇の福音はいかにも中二病患者が好きそうな道化師の仮面。


「じゃあ僕はこれを。ありがとうございます!」


 平和バトはキツネ面。


「では私はこれにしましょうか」


 ロリエールは武闘派女児アニメのプイキュアのお面を選んだ。

 闇の福音は「ツッコまねえぞ……っ」と唇を噛んだ。


「それじゃあ生放送を始めようかと思うが、住所関連は言うな。あと本名や年齢に関わることも必要ないだろう」


 髑髏丸の提案に3人は頷いた。


「生放送は背後上方からの俯瞰撮影と撮影者の視覚そのままの視覚撮影ができるわけだが、俺はハトに撮影してもらうのがいいかと思う」


「あー、それがいいかもな。ハトは大丈夫か?」


「はい、大丈夫です。もし撮影した動画が必要になったら言ってくださいね」


「よし、それじゃあ、スレッドに撮影を始めることを書き込んでおこう」


 ミニャのオモチャ箱を使った地球での生放送は、当然だがオンオフが使える。誰でも最初はオフの状態で、生放送をしたければオンにする。これはミニャの生放送と同じ仕様だった。


 撮影方法は髑髏丸が説明した2種類が選べるのだが、2種類で共通する欠点として撮影者本人の顔や体は鏡を使ったり身を捻らなければ映らないという点があった。

 だから、姿をあまり映さないために平和バトに撮影者をしてもらうことにした。


 こうして撮影された動画は女神様ショップで売買できる。ちなみに、過去動画を他者から視聴されてもお仕事ポイントはたまらない。


 というわけ、平和バトの視覚モードで撮影スタート。

 3分ほど待って人が集まってきたのを確認すると、髑髏丸がゴーサインを出した。


「待たせたな。闇の福音だ。これより幽霊退治を始める。スレッドは昨晩に俺が立てた『【誰か助けて】緊急事態発生』を使ってやり取りしようと思う」


 闇の福音がそう言うと、さっそくそのスレッドに書き込みがあった。


【311、名無し:お前ら濃すぎない?】


【312、名無し:どういう集団じゃwww】


【313、名無し:そのプイキュアの仮面を被ったネコミミはロリエールだろ】


【314、名無し:やべえ腹痛いwww】


【315、名無し:初めて本人を見るのにロリエールと髑髏丸がどっちなのかわかってしまう不思議】


【316、名無し:平和バトは普通の格好っぽい? というか、股下の長さ的に高校生くらいか?】


【317、ネムネム:平和バト、こんなヤツらと一緒にいちゃダメだよ(;・∀・)逃げてぇ!】


【318、ニーテスト:俺も視聴させてもらおうか】


【319、名無し:お、ニーテストもよう見とるな】


【320、名無し:幽霊退治の生放送と聞いて】


 ウインドウに流れるスレッドを見て、闇の福音はちょっと楽しくなってきた。


「あー、髑髏丸だ。とりあえず、闇の福音に事件の概要を説明してもらおうか。平和バトはゆっくりと家の中を撮影してくれ。あまり早く顔を動かすと見ているヤツが酔うから気をつけろ」


「わかりました!」


【325、名無し:髑髏丸有能やん】


【326、工作王:髑髏丸はできるヤツだからな】


【327、名無し:平和バトの声、可愛くね?】


【328、名無し:良い部屋に住んでんなぁ】


【329、名無し:結構綺麗にしてるじゃん】


 平和バトが撮影する横で、闇の福音が説明を始めた。


「えーっと、ここに住み始めて1年になるんだが、最初からちょっとおかしかったんだ。すげぇいい部屋なのに家賃は2万円。住み始めたその日から家鳴りが頻繁に起こるし、押し入れの中からカリカリ鳴るし。あとはネガティブな言葉がどこからともなくボソボソ聞こえることがよくあったんだよな」


【334、名無し:2、3日でやべえ部屋だって気づけやwww】


「そのネガティブな言葉が、ミニャちゃんと出会ってからちょっと変わったんだよな。なんつーか、嫉妬みたいな言葉になったんだ。たぶん、俺が楽しそうに笑っているのが許せないんじゃないかと思う」


【338、名無し:幽霊になっても嫉妬民かよ】


【339、名無し:幽霊まだ? オムツがモコモコして違和感が凄いんだけど】


【340、名無し:漏らす覚悟がプロのそれやん】


「概要はこんなところかな?」


 闇の福音が視線を向けると、髑髏丸は頷いた。


「それでは、闇の福音に霊視を使ってもらって4人で霊を見ることにしよう。ロリエールは除霊の準備を、平和バトは回復役で。俺と彼岸花は野次馬だ」


【345、名無し:彼岸花って人形の名前か?】


【346、名無し:ベネチアンマスク可愛い】


【347、名無し:いま、彼岸花ちゃん動かんかった?】


【348、名無し:この状況でそういう冗談はやめい】


 賢者たちがワクテカしているので、闇の福音はさっそく霊視を全員にかけた。

 その瞬間、仮面の奥にある4人の瞳が世界の裏側を暴いた。


 それは昨晩、闇の福音が見た光景。

 部屋のそこら中に幽霊がおり、その一人一人が普通じゃない。どう考えてもホラー映画的な死に方をしている様相。


「ひぇええええ……!」


 闇の福音は自分で霊視を使ったのにビビった。


「ほう、これはこれは。彼岸花、凄い光景だな」


「わぁ、これが幽霊……」


 髑髏丸と平和バトは特に怖がっているようではない。


「ぬぅ。死んでもこれほど苦しまなくてはならないとは……」


 ロリエールはプイキュアの仮面の向こう側で悲しそうに瞳を光らせた。

 一方、スレッドは大騒ぎだ。


【362、ネムネム:無理無理無理無理( ;∀;)こわたにえん!】


【363、名無し:幽霊密度多すぎ問題www】


【364、名無し:ぎゃぁあああ! 怖い怖い!】


【365、名無し:バカ怖いんだけど。今日眠れなくなっちゃったよ!】


【366、名無し:グルグル歩いてる女怖すぎん?】


【367、名無し:オムツぐちょぐちょになっちゃったよ……(´Д⊂ヽ】


【367、ニーテスト:怖いからもう見ないでいいか?】


【368、名無し:この部屋で1年間過ごせた猛者がいるってマジ?】


【369、名無し:これもう幽霊部屋宿泊ツアーで金取れるだろ】


【370、名無し:天才か?】


「と、というわけで見てもらってわかる通り、俺の部屋がこんなに事故物件なわけがないって感じですわ。へ、へへへ!」


【372、名無し:認めろ。死角なしの事故物件や】


【373、名無し:1DK風呂トイレ怨霊付き2万円の物件だぞ。おめでとう】


【374、クラトス:除霊を始める前に検証に付き合ってくれ。幽霊と対話はできるか?】


「出た出た、検証班の無茶ぶり。アンタたちっていっつもそう! バッカじゃないの!?」


「まあまあ、それも必要なことだ」


 キャンキャン文句を言う闇の福音を髑髏丸が窘めて、幽霊に向かって話しかけた。


「おい。俺と会話できるヤツはいるか? お前とかどうだ? お前は? おい、俺の言葉が聞こえるか? おーい」


 髑髏丸が適当に指名していくが、誰も反応しない。


「髑髏丸、言葉を話す幽霊は2人だけだったぞ。今お前が話しかけたこのグルグル女と、押し入れの中で死ね死ね言ってるヤツ」


「ふむ。グルグル女は会話が成り立ちそうにないし、その押し入れのヤツで試すか」


 髑髏丸はそう言うと、押し入れの戸をノータイムで開けた。


「お前、すげえな。怖くないの?」


「これから除霊されるヤツらを怖がっても仕方ないだろ。仮に除霊できなくても、1年間お前を呪い殺せなかったヤツらだし大丈夫だ」


「それはまあそうだけど」


 押し入れの下段にあるダンボールから顔が出ていた。

 その顔が『殺し合え』『死ね死ね』とネガティブなことを呟き続けている。


 髑髏丸は片膝をついて屈むと、その顔と対面した。


「おい、お前。会話はできるか? 名前はなんだ?」


『みんなお前の人形を気持ち悪いと思っているぞ』


「なるほど、お前は生前、人の目を通してでしか自分を評価できないヤツだったわけか。道理で死んでも雑魚なわけだ」


『……ぎゃぁあああああああああああ!』


 髑髏丸がぶっ刺した言葉のナイフに、幽霊は口を大きく開けた顔を左右に激しく振って叫び始めた。


「どどどどど髑髏丸さん!? 俺んちの幽霊さんを煽らないでくださいますか!?」


【398、名無し:止めたげて! もう幽霊さんのHPはマイナスよ!】


【399、名無し:わ……ぁ……発狂しちゃった】


【400、クラトス:しかし、この幽霊は髑髏丸の言葉が聞こえているようだな】


【401、名無し:なんでそんな冷静に分析できるん。お前もオムツ履いて最強モードなの?】


【402、名無し:言うほど最強か?】


【403、ニーテスト:少し考えたんだが、闇属性は除霊の魔法の代わりに、もしかしたら幽霊と対話できる魔法があるんじゃないか? ちょっと試してくれ】


 ニーテストがそう提案する。

 それは闇属性の回復魔法で幽体離脱を回復しているネコ太を見ているニーテストだからこそ出たアイデアだった。


 仮面の下で嫌な顔をした闇の福音だが、仕方なく試してみることにした。

 すると、ニーテストの予想は当たってすぐに霊と対話できる魔法が発動した。


「死者の声という魔法のようですな。幽霊に対してかける魔法のようですぞ」


 魔法鑑定を使ったロリエールがそう告げた。

 それと同時に、死者の声をかけられた首吊りサラリーマンの幽霊がブツブツと何かを言っているのが聞こえ始めた。


『疲れた……なんで俺が……ああ、どうして……苦しい……』


「う、うーん、可哀そう」


 闇の福音が小学生並みの感想を呟いた。

 すると、サラリーマンがハッとしてように闇の福音へ視線を向けた。


『うわ、クッロ。なにあの服』


「やかましいわ!」


 思わず怒鳴った闇の福音に、サラリーマンは濁った眼を見開いた。


『俺の声が聞こえるのか?』


 その返答を聞いて、スレッドでは考察が飛び交う。


 霊視と死者の声によって、人と霊のチャンネルが同次元に重なったのではないかと仮説を立てる者もいる。同次元にならなければ、ほとんどの霊は人を中途半端にしか認識できないのではないかという考えだ。

 魔法を使った前後では、それほどに霊の意識に違いが現れた。


「なんでお前は首吊りなんてしたんだ?」


 髑髏丸が問う。


『うわぁ、人形持っとりますやん。こわぁ』


「俺のことはいい。お前はなんで首吊りをしたんだ?」


『え、あ、ああ……そうか、死んじゃったんだった……』


 そこで始めて死んだことを思い出したようで、幽霊はしょんぼりとロープと体を揺らした。


『ブラック企業に勤めていたんだ……寝る暇もほとんどなくて……少しでも会社に近い場所で暮らせればもう少し眠れると思ったんだ……でも、この部屋に来てからどんどん疲れて……もう死んだ方がマシって思うようになって……あぁ、なんで俺は会社から、この部屋から逃げなかったんだろう……』


 そうポツリポツリと語る幽霊に、賢者たちは同情した。

 まだ学生の平和バトも社会人の過酷さに震えた。悪い兆候である。


『自殺をしたら天国へ行けないって本当だったんだな……』


 プラリプラリとしながら、幽霊は涙を流した。

 それを見て、ロリエールがそっと前に出た。


「いいえ、それはきっと違いますぞ」


 その言葉に幽霊は顔を上げた。


『うわぁ、やっべぇヤツいんなぁ』


 幽霊にすらドン引きされるロリエール。もはやその格は妖怪に届いているのかもしれない。

 しかし、プイキュア仮面の奥にある瞳はどこまでも優しい。それがどうしようもなく狂っている印象だが、実際に優しかった。


「女神様は、心身がボロボロになって自殺しか方法がなかった者を迎え入れないような方ではないでしょう。あなたがこの世界に留まってしまっているのは、この部屋にある悪意かと思います」


『この部屋の悪意? ……あ、あぁああ!?』


 部屋を見回した幽霊はそこで初めて他の幽霊たちを認識したようで、首に嵌ったロープを両手でかきむしり始めた。


『やだぁ! やだぁあああ!』


「いま、その苦しみからあなたを解き放ちます。あなたの苦労と勤勉さが認められ、より良い場所へ逝けるように願います。レクイエム」


 ロリエールが魔法を発動すると、首吊り幽霊は光に包まれた。


『あ、あぁ、温かい……苦しくない……あぁ……ありがとう、やべぇデブの人……』


 幽霊は安らかな顔でお礼と悪口を言って消えていった。


「く、口が悪い幽霊だな。気にすんなよ。こんくらいの腹のヤツはそこら中にいるしさ」


 闇の福音は、しんみりするロリエールの肩を叩いてフォローした。プイキュア仮面とネコミミはフォローできなかった。


「別に気にしておりませんよ。というよりも、幽霊は……いえ、まだ決まったわけではないですね」


「アニメか! 気になることがあるなら言えよ」


 それはそう。2、3分で説明できる話をしないことで幼馴染が誘拐されたり、仲間が死んだりする物語のなんと多いことか。言えや。


「そ、そうですな。いえ、別に大したことではないのですが、幽霊は思ったことを口にしてしまうのではないかと思ったのですぞ」


「なるほど、それは面白い考察だな。まあ、とりあえず、幽霊に話を聞いてから除霊という流れにしようか。元から喋っているグルグル女とダンボールの顔はおそらく強い霊だろうから最後で」


 髑髏丸の提案を聞き、3人は頷いた。


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