3-6 コンタクト


 午後3時頃のこと。

 ミニャは湖に続く崖の上に立っていた。


 崖の下で座礁していた黒い船はすでになくなっている。

 昨晩の内に解体して、良い感じに資材となりそうな物を回収し、回収しきれなかった分は湖に沈めてしまったのだ。なので、崖の下の浜辺は綺麗なものだった。


 崖の上からは湖に浮かぶ一隻の軍船が見えていた。賢者たちが回収した黒い船と同じ高速船というやつだ。

 軍船は遠巻きに監視しているようだったが、ミニャが手を振ったことで崖の下に接近してきた。


「貴殿は何者か!」


 船の上から偉そうな人が大声で誰何した。

 どうやらこの軍船の隊長らしい。


 子供に対して『貴殿』と呼ぶあたり、船の上で見せた白石英フィギュアの神秘的な演出や、一晩で船に生えた植物など、かなり女神を意識しているように思える。


 これに対して、ミニャも大声で答える。


「ミニャはミニャです! 七歳です! 女神様の使徒です! よろしくお願いします!」


 ババーンッ!

 7歳児が高いところから名乗りを上げた。

 そこにいつものニコパはなく、キリリ顔。本人は勇ましいつもりだが、圧倒的に可愛いが勝つ。


 しかし、その名乗りに軍船に乗る兵士たちは揃って動揺している様子。

 困惑する彼らにミニャは追撃した。お口の左右に両手を添えて、言う。


「責任者さんと他に2人だけこの階段を登って崖の上に上がってきてくださーい!」


 賢者たちは子供の学年発表会でも見ているような気分になって、萌えつつもハラハラだ。


 動揺する相手側だが、意を決したように3名が小さな浜辺に降り、隠されるように作られた階段に困惑しながら上がってきた。


『ホムラ:先頭の男はオルト、次が隊長のジール、後ろの女性兵士はサリー。ミニャちゃんへの敵対心は全員★2。強さは前から順番に★8、7、7。全員、目立った犯罪歴はないみたい。あとサリーだけ特殊が★5。なんらかの魔法かスキル的な能力を使うと思う』


 階段を登っている間に、火属性のホムラが人物鑑定で調査する。


 ちなみに、クーザーの強さは★12、特殊は★8だった。その部下のダンが★7の強さだった。これを参考にある程度の強さの見当はつくが、鑑定は相手が持つ技術の内容や戦闘IQなどまでは暴けないので油断はできない。


 また、クーザーはミニャへの敵対心が★0だったりする。クーザーはミニャを認識していなかったため、敵対心は上がりようがなかったのだろう。

 一方、ゴブリンたちは、ミニャを発見する前と後で敵対心が★0から★10や9にまで跳ね上がった。つまり、敵対心は状況によって一瞬で変化するものだとわかる。

 この兵士たちが示す敵対心★2とは、おそらく警戒心だろう。この項目はよく注意する必要がありそうだった。


 そんな物騒なことが共有されていると、兵士3人は崖の上までやってきた。


「っ!」


 崖の上に立った3人は息を呑んだ。


 そこにはミニャと共に3体の人形がいた。

 ミニャが現状で390人以上の人形を同時に扱えるとわざわざ教える必要もないので、前に出ているのは3体だけ。しかし、実際には森の中に200体の賢者たちが潜んでいた。


 この3体というのにも理由はあり、クーザーたちが5体の人形にやられたことを、おそらくグルコサ側も知っている。そのため3体なのだ。他の2体の所在を不明にすることで迂闊に攻撃できないようにした。実際には前述の通り、2体どころか200体がいるわけだが。


 1体は希少石で作られた美少女フィギュアでサバイバーが宿り、残り2体は石製人形で覇王鈴木と雷光龍。もちろん、クーザー討伐の時の布陣を意識した人形の配置だ。

 一方、隠れた200体の賢者たちもその多くが石製フィギュア以上に宿っており、一切の手加減はない。


 ごくりと喉を鳴らす3人の心境は賢者たちにもわからなかったが、ミニャは賢者たちに教えられた通りに作戦を進めた。


「こんにちは! ここから先は女神様の森です。……うんと、武器を置いて、ミニャについて来てください!」


 途中でわからなくなっちゃったミニャは、ウインドウに表示されたカンペをチラッと見てそう告げた。


 返答を待たずにミニャは踵を返し、賢者たちと共に森の小道を歩き始めた。

 3人は困惑するが、領主が喉から手が出るほど欲しい情報が手に入るチャンスを逃すわけにはいかないのだろう。腰に下げた剣や杖をその場に置き、森の小道へ踏み入った。


 武器を放置するなんてなんたる不用心。

 兵士たちの姿が見えなくなると、生産賢者たちの鑑定の餌食になった。しめしめである。


『サバイバー:覇王鈴木、緊張しすぎだよ』


『覇王鈴木:わ、わりい。後ろから攻撃されたらと思うとついな』


『サバイバー:初手の攻撃は俺が必ず防いでみせるからリラックスして歩きな。人形だからギクシャクした歩き方になっても向こうはわからないと思うけど、そういった気配は消すように場慣れしたほうがいい』


『覇王鈴木:了解』


 なぜか修羅場に投入されがちな覇王鈴木は、サバイバーから教えを受けつつ護衛する。同じく修羅場常連の雷光龍は割と平気そう。


 一方、200人の賢者たちは小道を挟みこむようにずらりと並んでいる。たとえ小さな人形でもそれだけの人数で移動すれば隠しきれない音がするので、彼らはあまり移動しない。そうして、万が一事が起これば、サバイバーたちが対応している間に一気に増援として駆けつけることになっている。


 なお、回復役のネコ太はパソコンの前で緊急の召喚がされないことを祈りながら生放送を見ていた。これは、ミニャと同じようにネコ太たち回復属性も落とされてはならないためだった。


 ミニャにとっては心強く、兵士たちにとっては下手をすればデストラップとなる物騒な小道を歩いていると、背後から声を掛けられた。


「ミニャ殿と申されたな。貴殿は何者だ? クーザーに攫われた子供の1人だろうか?」


 隊長だ。

 彼らが関知しているのは8人。少年の証言やスラムの調査で全員の名前はすでにわかっているのだろう。猫獣人のミニャという少女については、隊長からすれば謎の少女なのだ。


 ミニャはそのまま前を向いて歩きながら、答える。


「ミニャはミニャだよ。ミニャは元からここで暮らしてたの。スノーちゃんたちは悪い人に連れ去られて泣いてたから助けてあげたの」


 普段のミニャなら「賢者様が助けてくれたの!」などと言ったことだろう。しかし、今のミニャはウインドウでカンペを読んでいるので、余計な情報は出さなかった。カンペを読むためにも振り返らずに喋っているのだ。


「スノー……となると、やはり貴殿がクーザーを。むっ、あれは……?」


 兵士たちはミニャの進む先にある祠を見つけた様子。樹冠が薄くなった広場なので目立つのだ。


「あれはねー、女神様の祠。おっちゃんたちもご挨拶していってね」


「め、女神様の?」


「まさか女神の園というわけではありませんよね?」


「それこそまさかだ。女神の園はどこまでも広がる花園だという。ここは森だぞ」


 隊長に続いて、女性兵士と男性兵士がそんなことを話し合う。

 なお、おっちゃんと呼ばれたことは静かにスルーされた。実際に隊長はおっちゃんなのでセーフ。


 小さな広場に入ると、ミニャは兵士たちを祠の前に案内した。

 静かな森の中に建った立派な祠を見た兵士たちは、畏怖を感じているような表情をした。


「じゃあ、ご挨拶してねー」


「え? あ、お前たち」


 マイペースに進行するミニャの言葉に、隊長は慌てて兵士たちと共に跪いた。


 祠の天井裏に潜んでいる賢者は、彼らが来る前から光魔法のライトを使ってスタンバイオーケー。ミニャの言葉を合図にして、覇王鈴木と雷光龍が石の引き戸をゆっくりと厳かな調子で開いていく。


「「「っ!」」」


 薄暗い様子を想像していた兵士たちは、引き戸から広がっていく光景に息をすることさえ忘れて見入った。


 色鮮やかな希少石の花の上に純白の女性像が両手を広げる形で立ち、その全てが美しく煌めいていた。


 天井には水晶で作った天窓があるのはすでに説明した通りだが、生産賢者たちはこれにもうひとつ仕掛けを施していた。水晶の天窓は2重構造になっており、天井裏の1枚をゆっくりと動かすことで光が乱反射し、女神像と花々が複雑に輝くのだ。


 ハッとした兵士たちは、慌てて両手を組んでお祈りを始めた。

 どうやらこれが正式な祈りのポーズらしい。しかし、地球にだって五体投地なんてものがあるわけで、レネイアがしていたような平伏も正しいのかもしれない。


 お祈りが終わって顔を上げても、3人はしばらく女神の祠を眺めていた。陽光が降り注ぐ静かな森に3人の時間を遮る者はいなかった。


「うぅ……」


 すると、女性兵士が唐突に泣き始めた。

 見れば、隊長と男性兵士も若干涙ぐんでいる。

 それをごまかすように隊長が口を開いた。


「思いもよらずとても素晴らしい体験をさせていただいた。ミニャ殿、感謝いたしますぞ」


「ううん、いいんだよ。お話もあったからね」


 ミニャはそう言ってニコパと笑った。


 ミニャは女神像の斜め前に座った。

 その位置に座るようにライデンから教えられているのだ。

 兵士たちの視界から女神像を遮らない位置取り。逆に言えば、ミニャと語らう兵士の姿は女神像から見られている。圧迫面接であった。


 静かな森の中、ミニャは語り始める。


「うんと。攫われたスノーちゃんたちを助けたのはミニャ。それで、スノーちゃんたちは町ではご飯を食べるのも大変で、もう生活ができないって言ったの。だから、ミニャと一緒に女神の森で暮らしたいってお願いしてきたんだ」


「そうですか……」


 隊長は目を伏せた。

 領民の移動に関する法律を賢者たちはまだ調査できていないが、少なくとも、この場で文句を言うつもりはないようだ。文句を言わせないようにこの場を設け、ミニャに女神像の斜め前に座らせているわけだが。

 実際に、生活できない子供を作ったことに後ろめたさがあるのか、これを言われた兵士たちは女神像の方を向けなかった。


「ミニャはこの先に村を作っているの」


「村を?」


「そう、女神の森の村!」


「それは約束の石板を賜ったということでしょうか?」


「うん、女神様に貰ったんだ!」


 女神から開拓の許可も下りているので、ミニャは胸を張った。

 サバイバーたち3人の護衛もうんうんと頷き、その信ぴょう性を高める演出をする。特にサバイバーは希少石の美少女フィギュアなので、言葉を語らずとも特別感が凄い。


「スノーちゃんたちはその村で暮らすから、領主様にもう心配しなくていいよって伝えてほしいな」


「し、心配? りょ、領主様にですか?」


「うん。みんなのことが心配であっちの山とか湖から見てるんでしょ?」


「あ、ああ、なるほど。お伝えします」


 湖で停泊している軍船や大滝の下にある山で監視をしている冒険者たち。賢者たちはこれらが非常に邪魔だった。

 山からは物を燃やした煙や木が伐採される姿が見えてしまう。そういったものが観測された時、どのような報告がされるかわからないのだ。湖に軍船が居られても、崖の開発や気軽に魚捕りができないので困ってしまう。


 もちろん、領主は子供たちを心配してそんな場所に監視を置いているわけではない。領主が気にしているのは、女神の使徒となったスラムの子供たちが町に復讐に来ないかを心配しているのだ。


 国境で見張りをするのは普通のことだし、これで監視を止めるかは不明だが、少なくとも無理に調査に乗り出す確率は減っただろう。


「その村を見せてもらうことはできないでしょうか?」


 ミニャはぴょんとお尻を浮かせた。

 これは事前に答案が用意されているのだ。

 ミニャがちゃんとできるか賢者たちはハラハラしながら見守った。


「ごめんなさい。ここから先はダメなの」


 ミニャはそう言って、チラッと女神像の方を向いた。

 もちろんチラ見したのは仕込みである。


 賢者たちは女神像の前でミニャに嘘を吐かせないようにシナリオを描いていた。嘘も方便というが、神前だし吐かないに越したことはない。なので、向こうが勝手に想像を膨らませてくれるように、この視線の動きを仕込んだのだ。


 当の本人ミニャは、なんでチラ見したのかよくわかっていない。幼女なので。

 しかし、ミニャの視線を見た隊長には抜群の効果を発揮した。なぜここから先がダメなのか、その理由を女神と絡めて、それ以上は尋ねてこなかったのだ。


 別の質問がされる前に、ミニャは言う。


「これからグルコサの町とはお隣さんだから、よろしくお願いします」


 ミニャはペコリと頭を下げた。


「は、はあ。こちらこそよろしくお願いします」


「友好のしるしに領主様にプレゼントがあるんだ。ちょっと待ってねぇ」


 ミニャはそう言うと、女神の祠の裏からビリヤード球くらいの大きさの珠を持ってきた。


 それは草木を思わせる淡い緑色の碧玉の珠だった。

 先ほど参拝した時にミニャが工作王から貰った珠とほとんど同じ物だ。


 ミニャからその珠を受け取った隊長とそれを覗き込む兵士2人は「ほう!」と驚く。

 しかし、驚愕というほどではない。磨かれた碧玉の珠は地球でも大昔から作られてきたため、都市で暮らす階級の人ならばこの程度の反応なのもおかしなことではない。


 だが、それは普通の碧玉の珠での話。

 この珠はそれだけではないのだ。


「ここ! ここの穴を覗き込んでみて!」


 碧玉には小さな穴があり、真裏には光を透かす白水晶が埋め込まれていた。

 隊長は言われた通り、恐る恐る穴を覗き込んでみた。


 片目を閉じて穴を覗く隊長の目が、驚愕に見開かれた。

 そこには花々の上に立ち、まるですべてを包み込むように両手を広げる女性の姿がぼんやりと見えたのだ。


「光が強いところに向けるともっとよく見えるよ。いまならお空がいいかも。でも、太陽を直接見ちゃダメだからね」


 ミニャのアドバイスを聞いて隊長が試すと、穴の中に女性の姿や花々が先ほどよりも鮮やかに見えるようになった。


「こ、これは女神様ですか?」


「うん!」


「す、凄い……」


 この碧玉の珠は、数珠についている覗き玉と同じ仕組みの物だった。通常なら小さな穴から覗き込むと内部に描かれた仏様の姿を見ることができるが、この碧玉の珠で見えるのは女神の姿である。


 製作者の工作王は別に信心深くなかったが、子供の頃によく祖母から見せてもらっており、子供心にこの仕組みが面白いと思っていたのだ。

 今回の女神像と祠の製作をしている際にそんなことを思い出して、試しに作ってミニャにプレゼントした。そうしたらライデンから注文が入り、領主にも同じ物を贈ることになったのだ。

 ちなみに、ビリヤード球のように大きいのは、その方が精巧な女神を描けるからである。


 2人の兵士が凄く見たそうにしているが、見終わった隊長は白いハンカチを出してそれを丁寧に包んでしまった。


「たしかに領主様にお渡しします。……つかぬことをお聞きしますが、森の中ではご不便などはございませんか?」


 隊長の言葉使いがどんどん丁寧になっていることにミニャは気づかず、うーんと腕組みをして目をつぶる。

 ウインドウは目をつぶっていても視ることができた。しかし、瞼の裏に文字が表示されるのは非常に疲れるため、普段はオフになっている。本日のミニャはこの機能を使い、どう答えれば良いかわからない時は、これでカンペを読んでいるのである。


「うーん、不便なことは特にないかなぁ。魔物さんもやっつけられるし」


「そ、そうですか」


「あっ、でも、食べる物が偏っちゃうことはあるの。お腹いっぱい食べられるけど、お魚ばっかりとかお肉ばっかりとか、お芋が少なくなっちゃうとか」


「それは大変でしょう」


「ミニャはお魚が大好きだし良いけど、あの子たちは玉米も食べたいんじゃないかなって思うんだ。そこらへんをどうにかしてあげたいなって思ってる」


「わかりました」


 ミニャはこれが重要なやり取りだとはわからなかった。幼女だもの。

 しかし、カンペを用意したライデンは隊長の質問の意図を理解していた。贈り物をされた貴族は返礼をしなくてはならないはずだ。この返礼の候補を隊長はリサーチしたのだ。


 その時である。


「モモグ!」


 モグブシンのモグがやってきた。


「あっ、モグちゃん!」


「ほう、モグブシンですか。これは珍しいですね」


「一緒に暮らしてるの。ねー?」


「モググゥ!」


 隊長はどうやらモグブシンを知っているらしい。

 モグはミニャの前でモグモグ言いながら腕をパタパタした。


「んっ、わかった! おっちゃんたち、そろそろ良い時間だから湖まで送っていくよ」


「これは長居をしてしまって申し訳ありません」


 用事は終わったから帰れということではあるのだが、隊長も意を汲んでくれた様子。

 モグは話を終えさせるという重要な役割があったのだ。


 再び先頭を歩くミニャは、横顔だけ振り返りながら言う。


「そうだ。西の方にある川のことは心配しなくていいよ。ミニャ、町が使っている川は弄らないから。釣りとかはするかもしれないけど」


「え? ああ、それはとても助かります」


「喧嘩なんてしたくないもんね。ミニャの方が上流にいるけど、それで川を独り占めにしたら女神様に怒られちゃう」


「お気遣い感謝いたします」


 ミニャはカンペを読んでいるわけだが、それがわからなければまさに神童だ。小さな子供が水利権を理解しているのだから、3人の表情には畏怖のようなものがあった。


「もし、ミニャ殿に用事がある場合はいかがすればよろしいでしょうか?」


 ミニャはカンペを読んで答えた。


「うんとうんと。階段の下の砂浜まで来てくれたらいいよ。午前中じゃなくて午後がいいかも」


「わかりました。それとこれは聞かなければなりません。ミニャ殿が女神様から頂いた土地はどこまででしょうか? 我々の町にも関わることなので、南と東、西をお教えいただきたい」


「南は大きな滝がある崖の上からこっち! あと、西は町の近くに堤防がある大きな川まで! 東は湖に出る崖まで!」


 ミニャは上半身全てを動かして、シュバッ、シュバッと方向を示しながら説明した。完全に子供の行動だが、これこそが相手を油断させるミニャちゃん陛下の戦術。


「なるほど、承知しました。領主様にはそのように伝えます」


「お願いします!」


 湖に続く階段まで到着し、ミニャと3人は崖の上で別れた。

 船の上で頭を下げる隊長たちに、ミニャは手をブンブン振って、「気をつけて帰ってねぇー!」と元気に別れのご挨拶。


 こうして、ミニャとグルコサの町の第一接触は無事に終わった。

 本日はこれから緊急で領主館に報告がもたらされることだろう。領主館監視隊は、ドキドキしながらその時を待つのだった。


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